チャットレディの確定申告で認められる経費一覧と注意点を紹介!

チャットレディは個人事業主のため、所得を申告する必要があります。
チャットレディを本業としている人だけでなく、副業として働いている人でも、事業に使用した物品などの購入費用を収入の中から経費として計上することが可能です。経費が多いとその分節税につながるため、使用した経費は正しく申告する必要があります。

しかし「何を経費にしていいのか、基準が分からない」という人も多いのではないでしょうか。

当記事では、チャットレディで経費として計上できる項目と、経費に対する注意点について解説していきます。

1.チャットレディが経費として計上できる7つの項目

チャットレディは通常雇用契約ではなく、業務委託契約を結んで、給与ではなく「報酬」を受け取ります。そのため、定期的かつ一定以上の報酬が発生した場合は、チャットレディは個人事業主なります。この場合、所得額に応じて税金を納める必要があります。

納める税金を計算するための所得の申告を確定申告と言い、確定申告の時には自分の収入と経費を申告します。経費が多いほど課税対象となる所得が少なくなり、納税額が下がります。

経費は「事業に関係するもの」かつ「使用したもののみ」が計上できます。チャットレディであれば「チャットレディとして働くにあたって使用したもの」のみ経費として認められます。

チャットレディが経費として計上できる7つの項目について詳しく見ていきましょう。

1-1.衣装費・美容費

チャットレディとして画像や動画を配信する場合、撮影時に必要な衣装・メイクなどの購入費用を経費として扱うことができます。衣装費・美容費の内容としては下記のようなものがあげられます。

衣装費
  • チャット配信時に着た衣装
  • イベントで使用するコスプレ衣装・ウィッグなど
美容費
  • 化粧品代
  • サプリメント代
  • ネイル代
  • コンタクトレンズ代
  • 美容院代など

「チャットレディとして勤務する時だけでなくプライベートでも使用するもの」であれば、全額ではなく一部のみが経費として計上できます。計算が面倒な場合は、洋服や化粧品、美容代などは、仕事用とプライベート用で分けるのがおすすめです。

美容院代に関しては、通常生活上の支出とみなされ経費としての計上は難しいといえます。
ただしチャットレディは容姿のイメージが売り上げに大きな影響を与える職種です。そのため「仕事用」だと説明し、税務署が「経費として妥当だ」と認めれば経費として計上できる場合もあります。

1-2.通信費

チャットレディとして働くうえで必要となる通信費も経費として計上可能です。チャットレディに関わる通信費の内容は下記があげられます。

通信費
  • インターネット代
  • 電話代

チャット用としてスマホやパソコンを所持している場合、それらにかかった通信費は全額経費として計上できるため覚えておきましょう。プライベート用と兼用している場合は、かかった通信費の一部のみが費用として認められます。

1-3.家賃・水道光熱費

在宅チャットレディのみですが、家賃や光熱費の一部も経費として計上できます。

家賃
  • 賃貸住宅の家賃代(持ち家は経費として認められない)
光熱費
  • 電気代

家賃や光熱費などの固定費は全額経費にできるわけではありません。家賃や光熱費は「仕事用」「プライベート用」に振り分け、仕事用に使っている割合に応じた金額を経費として計上することが可能です。「何%が仕事用」と明確に決まっているわけではないので、自身の状況に合わせて、割合を決定する必要があります。

例えば、下記のように計算します。

  • 家賃6万円で3部屋ある自宅の1部屋を仕事用に利用している
    →自宅の3割を使用していると考え、2万円を経費として計上
  • 電気代が1ヵ月9,000円で、1日8時間チャットレディとして勤務している
    →24時間のうちの3割仕事しているため、3,000円を経費として計上

通勤チャットレディの場合、チャットルームの家賃や光熱費は所属先の会社が支払っているため、個人の経費として計上できません。

1-4.消耗品費

チャット中に使っているカメラやパソコンといった機材は消耗品費として計上できます。例えば、下記のような内容が消耗品としてあげられます。

消耗品
  • パソコン
  • 照明
  • ウェブカメラ
  • イヤホンマイク
  • ソファや机などの家具

チャットに利用する道具はもちろん、チャットの画面に映るものであれば家具も消耗品として認められます。ただし消耗品は「10万円未満、もしくは使用期間が1年未満のもの」を指すため、この基準を越えないものに限ります。

10万円以上のものは消耗品ではなく、資産として「減価償却費」として数年にわたって経費として計上する必要があります。

1-5.会議費・接待交際費

チャットレディは会議費・接待交際費も経費を計上できます。ただし、経費計上できる支払いについては制限があるため、下記で確認しましょう。

会議費
接待交際費
  • 打ち合わせの際のカフェ代
  • 同じ事務所で働いている同僚との食事代
  • 仕事関係者への差し入れやお見舞い・お中元・お歳暮・お祝い品

領収書やレシートの裏に、誰と食事をしたのかをメモとして残しておくと良いでしょう。

パフォーマンスの一部として、お酒を飲みながら・食事をしながらチャットをした場合、これらの食費も経費として計上できます。ただし、チャットの休憩中の飲食費など、業務外に使用したものの費用は経費として計上できません。

1-6.旅費交通費

事務所へ通勤しているチャットレディの場合、事務所までの交通費として下記の費用を経費として計上することができます。

旅費交通費
  • 電車代
  • バス代
  • タクシー代
  • ガソリン代

ICカードを使用する場合は、券売機で利用明細書を出力しておきましょう。利用明細書には、いつどの区間に乗車していくら支払いを行ったのかが一覧で分かるようになっています。

タクシー代やガソリン代を経費にする場合は、しっかり領収書をもらっておきましょう。

1-7.新聞図書費

仕事に関連のある書籍の購入費も、経費として計上できます。

新聞図書費
  • 自己啓発本
  • ビジネス書
  • 漫画
  • 小説

書籍に関しては「お客さんとの会話をスムーズに行うための勉強素材だ」といった、「業務に関係がある理由」を税務署に説明し、認められれば経費にすることが可能です。

2.チャットレディが覚えておきたい経費に対する注意点

経費として計上できる項目をご紹介しましたが、経費計上を行う際はいくつか注意点が存在します。間違った経費を申告した場合は、脱税行為とみなされ罰則が科される可能性もあるため、十分注意が必要です。

注意点を守り、「本来経費として認められるものが経費として認めてもらえなかった」「脱税行為を疑われた」などのトラブルとならないようしっかりと確認してください。

2-1.仕事に使うもの以外は経費にしない

基本的に、チャットレディの経費として計上できるものは、「仕事に使うもの」「仕事に関係のある費用」のみです。
プライベートでのみ使用するものは、経費に含めることができないため注意しましょう。分かりやすく例えると、下記のように仕事に関係がない費用は経費にはできません。

  • スーパーやコンビニで購入した食材費
  • 洗剤や食器などの生活用品
  • 家族との食事代
  • 休日に出かけた時の交通費

例えばアクセサリーなど、プライベートでも使用する機会がありそうなものが経費にできるかできないか不安な場合は、「総額の3割を経費とする」など割合を決めて経費とするのもひとつの方法です。

経費とできるもの・経費とできる割合は税務署によって判断が異なります。不安な場合は事前に税務署へ問い合わせて確認しましょう。

2-2.領収書を忘れず必ず残しておく

経費として計上する予定のものについては、購入時の領収書を必ず保管しておきましょう。
経費を記入する申告書類に記載する際の資料となるだけでなく、法律で保存義務が定められているためです。

申告の種類によって白色申告は5年、青色申告は7年の保管が義務化されています。これらの期間をすぎると時効が発生し、税務署は税金を徴収することができません。しかし、期間内であれば徴収が可能なため、税務調査を行われる可能性があります。

「いつ・どこで・誰が・何を・いくらで購入したのか」が明記されている領収書を証拠として残すのが一番好ましいですが、下記のものでも経費の証拠としての利用が可能です。

  • レシート
  • クレジットカードの明細
  • 通帳の明細
  • メモ書き
  • 出金伝票

領収書などのには「宛名・日付・金額・支払先・摘要」が記入されているか必ず確認し、記入漏れのないようにしましょう。領収書の裏には「どんな目的で購入したのか」「誰と食事をしたのか」などをメモ書きとして残しておくと、税務署に尋ねられた時にスムーズに答えることができます。

まとめ

チャットレディの経費として計上できるのは、今回紹介した7つの項目が基本です。

経費に計上できるかどうかで迷った際は、「仕事に直接必要があることを説明できるか」を基準にすると良いでしょう。

衣装やヘッドセットなどチャットレディの仕事中に使うものは、ほとんどが経費として計上できます。可能な限り小まめに領収書を貰っておき、正しく経費を計上しましょう。

経費をうまく計上できれば、所得金額が低くなり節税することが可能です。経費を計上する際の注意点をしっかり守り、確定申告に備えておきましょう。

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