転職やWワークを検討している方にとって求人応募時の課題となるものが、履歴書や職務経歴書ではないでしょうか。
前職で培ったスキルが応募先企業で活用できるものであればアピールしやすいものですが、必ずしも似たような業界へ応募するとは限りません。
特にチャットレディの場合、仕事で得たスキルや経験を正直に書いて良いのか判断しづらいでしょう。しかし、空欄にするわけにもいきません。
そこで今回は、転職や就職を検討している方に向けて、チャットレディの経歴を履歴書に書く場合のコツをご紹介します。
Contents
1. チャットレディの経歴は履歴書に書くべきではない?
チャットレディをしていたことを、履歴書にありのまま記載することはおすすめできません。採用担当者がチャットレディの仕事について正しく知っているとは限らないためです。
人によっては、「チャットレディ=アダルト業界の仕事」など誤解したイメージを持ったまま、以下のような評価を下す可能性があります。
ビジネスマナーに疎いのではないか
一般人と金銭感覚に大きな差があるのではないか
しかし現実には、チャットレディのすべてが恋愛トラブルを起こしているわけでも、ビジネスマナーや正しい金銭感覚を身につけていないわけでもありません。
カフェなど一般的なアルバイトとWワークで頑張ってきた方や、社会人経験を持つ方も多くライブチャットや代理店に在籍しています。
アダルト行為禁止のサイトに在籍していたチャットレディもいます。
本人がわかっていても、人事担当者がわかっているとは限らない以上、上記のような先入観を抱かれないために、チャットレディの職歴は濁して記載するべきです。
1-1. 履歴書にウソを書くことは経歴詐称になる場合がある
チャットレディの他、キャバクラや風俗で働いている方の就職活動でも履歴書の職歴欄は大きな悩みのひとつです。
キャバクラや風俗の場合は「飲食店のホールスタッフ」として書く方法がありますが、チャットレディにはおすすめできません。
実際の仕事内容からかけ離れすぎており、経歴詐称にあたる可能性が高いためです。
経歴がウソだと判明すれば、会社での信用を失ううえに懲戒解雇処分となる可能性もあります。
とは言え、懲戒解雇となるケースは少なく、経歴詐称によって大きな問題が起こった場合程度です。
しかし、ウソの経歴を答えたことにより、マイナスイメージを持たれてしまうことは避けられません。
面接の場でも、経歴に関する明らかなウソの内容を答えることはやめておきましょう。
2. チャットレディの職歴に関する履歴書の書き方
前述のとおり、履歴書や職務経歴書にウソを書くことはリスクがあります。
また、チャットレディの経歴をありのまま書くこともリスクが考えられる以上、「まったくのウソではない職業」に言い換える工夫が必要です。
ここからは、チャットレディの業務内容に近い特性を持つ4つの仕事を紹介します。
2-1. 一般事務
チャットレディの主な仕事はモニター越しに男性会員と話し、相手に楽しんでもらうことです。
一般事務も電話応対や来客対応をする機会が多いため、言い換えるときはこれらの業務を中心に行っていたと答えられます。
近年はWEBカメラやチャット機能、電話などを利用して外部の人材に電話や来客の対応を委託する、オンラインアシスタントサービスも普及しています。
そのため、在宅業務を行っていたと言っても怪しまれる可能性は低いでしょう。
2-2. テレフォンアポインター
テレフォンアポインターはリストアップされた電話番号へかけ、応答した相手に自社の商品やサービスを紹介する仕事です。
根気よく相手を説得したり疑問点や不安点に答えたりして契約を獲得しなければならないため、忍耐力を必要とします。
チャットレディも、根気よく男性会員と会話したり要望に答えたりと、忍耐を求められる点が同様です。
相手から信頼を勝ち取ってリピーターになってもらうことはテレフォンアポインターの契約獲得と似通っており、経歴の言い換えに活用できるでしょう。
接客スキルのアピールにもつながります。
2-3. データ入力
データ入力も、チャットレディの経歴を言い換えるときに活用できる仕事です。
実際のデータ入力の仕事内容は、必ずしも入力作業のみとは限りません。
中には、一般事務や電話応対など他の業務も任され、タイピング以外の能力を求められることもあります。
チャットレディもタイピングのみのサイトもあれば、カメラ越しにコミュニケーションを求められるサイトもあり、データ入力と近い部分の多い仕事です。
「電話応対ありのデータ入力をしていた」など、活躍していたライブチャットの特性に近い言い換え方を選ぶと、不自然に思われる心配もありません。
2-4. フリーランスの個人事業主
最も怪しまれにくい回答は、チャットレディと同じ個人事業主です。
チャットレディの多くは代理店やライブチャットと業務委託契約を結んだ、いわゆる個人事業主にあたります。
そのため経歴で個人事業主をしていたと答えれば、続く会話でも正社員とは異なる苦労話(確定申告の手続きなど)ができ、失敗するリスクは低いでしょう。
場合によっては、面接で詳しく業務内容について聞かれることもあります。
そのようなときはフリーランスでデータ入力やライター、電話応対を委託されていたと、チャットレディの仕事に近い業務を答えることがポイントです。
男性会員獲得のために行った努力も、ある程度ぼかすことで「顧客獲得のための努力」としてアピールできます。
3. チャットレディのことを履歴書に書きたくないときは?
どうしてもチャットレディのことを履歴書に書きたくない、言い換えもしたくないと考える方も少なくないでしょう。
そのようなときは、無理して職歴を埋めずに空白状態で提出しても問題ありません。
ただし、面接時に必ず空白である理由について聞かれることは覚悟しておきましょう。
正直に答えずとも、以下のように答える方法があります。
家事手伝いは、昔から未婚女性に対して使われてきた言葉です。
実際に家事を手伝っている方も多いため、理由を加えることで立派な空白期間の説明となります。
たとえば、以下のような事情があげられます。
結婚予定の相手に専業主婦を希望されていたため
両親が忙しいため代わりに弟妹の世話をする必要があった
結婚予定の恋人がいる場合は花嫁修業を空白期間の理由にし、「将来の子どものために働きたいと思った」と続ければ就職活動の理由にもできます。
恋人がいない場合は破談となったことを告げることで、以降のプライベートな部分にあたる説明は強要されずに済むでしょう。
超高齢化社会と言われる近年は、実際に親の介護で仕事や進学を中断している方が少なくありません。
他にも祖父母や兄弟、親戚の介護に呼ばれる例もあり、介護は空白期間の一般的な理由のひとつとなっています。
ただし、介護を理由にあげた場合は「今後も介護を理由に早退したり退職したりするのではないか」と懸念される可能性に注意してください。
他の家族が面倒を見てくれることとなった、など働くうえで支障はないこともあわせて伝えましょう。
4. 履歴書に関係なくチャットレディでも就職できる!
転職や就職活動において、職歴は重要なポイントのひとつです。
しかし、すべての会社が職歴のみを重視しているとは限りません。
書類審査よりも対峙したときの印象を重視する会社は多く、面接に進んだ後は仕事に活かせるスキルや人間性をチェックされます。
そのため、面接の場ではチャットレディの経験で培った「相手に良い印象を持ってもらう話し方・受け答え方」などのスキルが役立つでしょう。
業務によっては、職歴以上にコミュニケーション能力が求められることもあります。
チャットレディ以外の経験を持たない方も、培ってきたスキルや魅力の伝え方に自信を持って就職活動へ臨んでください。
まとめ
チャットレディの多くが、転職や就職活動で職歴欄をどのように記載すべきか迷っています。
履歴書や職務経歴書で明らかなウソを書くことはもちろん、面接時にも実際とは異なる内容を答えれば、経歴詐称として大問題に発展しかねません。
上記で解説したとおり、書き方を工夫することで経歴を詐称せず、相手に好印象を与えることは可能です。
培ってきたチャットレディの経験をもとに、似通った業務内容の仕事をあげたり、個人事業主として大まかに答えたり、言い換え方は複数あげられます。
チャットレディの本領を発揮できる面接へ進むために、まずは履歴書で好印象を抱いてもらう対策から始めましょう。