「節税ができるって本当?」シングルマザーは、非課税対象となる項目が多く、節税に該当する「母子家庭」です。
では、シングルマザーができる節税とはどのようなものがあるのでしょうか。

実際に働いているシングルマザーの中でも「知らなかった!」と声に出してしまう節税方法があるかもしれません。
今回は、シングルマザーだからこそ知っておいてほしい節税方法をご紹介します。
少しでも、費用を軽減したいと思う人は多いはずです。

シングルマザーの非課税対象とは?

参考サイト母子家庭が受けられる税制優遇とは?
参考サイト:母子家庭が受けられる税制優遇とは?

シングルマザーで働いて得る所得によって、シングルマザーだからこそ優遇される「非課税」の対象となるものが発生します。
ひとり親として子どもを育てていく上で、節税が可能となる部分は知っておきたいですよね。

そこで、シングルマザーのひとり親が対象となる非課税とは、どのようなものが挙げられるのかを紹介していきます。
シングルマザーであるひとり親世帯が注目するべきポイントは、「どのようなものが非課税対象」となり、「どのような制度が対象となるか」を見極めることでしょう。
特に気になる「住民税」についての仕組みから控除の流れまでを一緒に紹介します。

住民税が0円(非課税)になる対象

まず抑えておきたい非課税対象として、「住民税」が挙げられます。
シングルマザーであるひとり親は、住民税が0円となる可能性があります。

住民税の仕組みについて

住民税は、「所得割」と「均等割」の2つがあります。
「所得割」は、所得に応じて納める金額が決定する算出方法です。

対して「均等割」は、各自治体によって違いますが、「都道府県民税」と「市町村民税」から算出された納税金額が加算されます。
所得割と均等割りを合わせた金額が住民税です。

0円になるには

しかし、「所得割」と「均等割」が課税されない条件により、住民税が0円で非課税となる対象者がいます。
それが、今回のシングルマザーが該当するケースとして挙げられるのです。
非課税対象となる条件は以下が挙げられます。

  • 生活保護を受けている
  • 障害者・未成年者
  • 寡婦(寡夫)で前年の合計所得が125万円以下
  • 前年中の合計所得金額が 
     扶養家族がいない人は合計所得が35万円以下
     扶養家族がいる人で合計所得が35万円以下+21万円以下
  • つまり、シングルマザーが該当するケースとしては、合計所得が125万円以下であることがわかります。

    寡婦について

    「寡婦」として該当するシングルマザーは、住民税を「寡婦控除」として控除することが可能です。
    また、寡婦控除を受ける条件として、以下が挙げられます。

  • 夫と死別・離婚していて再婚していない女性で、扶養家族または生計を一にする子どもがいる(合計所得が38万円以下)
  • 夫と死別・離婚していて再婚していない女性で、合計所得が500万円以下
  • また、12月31日時点で以下3点の条件に該当するシングルマザーは、「特定の寡婦」となり、所得から30万円を差し引くことが可能です。

  • 夫と死別・離婚していて再婚していない女性
  • 合計所得が500万円以下
  • 扶養家族の子どもがいる
  • 住民税の0円が条件として合致していなくても、シングルマザーである「寡婦」としての控除は受けられます。
    非課税対象となる節税を受けられるため、シングルマザーにとって知っておきたい絶税方法ですね。

    所得によって変わる

    ここまで紹介した中で、ポイントは「所得」です。
    控除を受けたくても、年間収入が高いシングルマザーは非課税対象にはなりません。
    まとめて考えてみると、住民税が0円となる条件は「所得が125万円以下」であることです。

    所得は、いただいている給与の“総収入”から“控除”金額を差し引いた“所得”の金額となるため、その金額が125万円以下となれば、住民税の非課税対象です。
    また。もう一つのポイントは「所得が500万円以下」であれば減免できるということでしょう。

    所得が500万円以上となれば、かなりの高収入者です。
    そのため、自分の給与が500万円以下の所得であれば、減免対象に該当すると考えられます。
    所得がわからないという人は、勤め先からもらう源泉徴収票より、「所得金額」が記載されているので、「125万円」なのか「500万円以下」なのかを確認してみましょう。

    非課税貯蓄制度

    「非課税貯蓄制度」とは、預金・郵便貯金・公債などの元本350万円までに発生する利子の所得で課税される所得税や住民税をすべて非課税にできる制度です。
    こちらの制度に関しては、貯蓄をしている銀行などの機関が適用しているかどうかを確認する必要があり、貯蓄をする前に一度確認をしてみると良いでしょう。
    貯蓄の利子を少しでも課税対象から外したいという方には、細かい内容とはなるものの、節税の対策として知っておくと便利だと思います。

    シングルマザーが対象の減免・免除制度

    電卓を持つ女性
    シングルマザーだからこそ受けられる減免・免除の制度があります。
    これらはすべて、シングルマザーだからこそ非課税対象となっていることから受けられる制度なのです。
    減免・免除の条件も、所得によって条件が変わってきます。
    ここからは、シングルマザーが対象となる減免・免除でどのような制度があるか紹介していきます。

    所得税・住民税の減免

    上記で紹介した「住民税」の他に、「所得税」の節税がシングルマザーは対象になる可能性があります。
    「一般寡婦」「特別の寡婦」に該当することで、所得税の減税が対象になると考えられるでしょう。
    所得税の控除と併せて、住民税の減税・免税が対象となってくるため、該当する所得の条件に合致することで、節税が可能になると思います。

    国保・国民年金の減免・免除

    シングルマザーで「国民年金」「国民健康保険」に加入している人は、減免・免除の対象です。
    所得によって条件が変わりますが、国民年金の場合は控除金額の区分が4つあり、所得が低いほど減免・免除となる可能性があります。
    一方で、国民健康保険では、3つの区分に分けて減免・全額免除が可能です。

    所得や生活環境によって条件が変わってくるため、減免・免除を受けていない場合には住んでいる市町村に確認するとよいでしょう。
    特に国民健康保険は、通常前年度の収入に応じて保険料が決定されますが、突然の病気や退職などによって失業してしまい、収入がなくなってしまった場合においては、保険料の免除が可能になると思います。
    万が一、失業してしまった場合にも、保険料の負担が軽減されるため、生活の助けとなるでしょう。

    保育料の減免・免除

    保育園に預けているシングルマザーのママにはありがたい「保育料の減免・免除」の制度があります。
    働きながら子どもを育てるシングルマザーにとって、保育料が安くなれば家計の足しにできますよね。

    現在は保育料の無償化となっている一方で、別途給食費が徴収されます。
    しかし、給食費用もシングルマザーは所得に応じて減免・免除されるので、節税ポイントとしてはしっかり押さえておきたいですね。

    押さえておきたいシングルマザーの節税ポイント

    指をさすお母さん
    参考サイト:母子家庭は住民税を免除できる?非課税世帯の条件&計算方法をFPが徹底解説!
    参考サイト:「子育て終了のシングルマザー」は税金控除がなくなり、所得が減る可能性も!筆者おすすめの節税対策はコレ

    ここまでシングルマザーが節税・減免・免除となる非課税対象や制度を紹介しましたが、しっかりと節税をするための“ポイント”を抑えておきたいですよね。
    そこで、ここからは、シングルマザーが押さえておくべき節税のポイントを紹介します。

    いざ節税をしようとしても、「何を知っておけばいいの?」「こういう時には、どうすれば……」と、その時の状況によって節税ポイントが変わってくると思います。
    ご紹介した各種制度に合わせて、これだけは押さえておきたいポイントをまとめました。

    免除の限度額(住民税)と確認方法

    上記まで紹介した制度の中で、特に「住民税」が多くでてきましたよね。
    住民税は、シングルマザーが優遇される影響が大きい納税の一つです。
    では、住民税の免除限度額がいくらまでなのかというところも、気になるポイントでしょう。

    前提として、住民税は月収100万円以下であればかかりません。
    給与所得控除の65万円と、各自治体で設定されている35万円前後(自治体による)の非課税限度額をこえないからです。
    そのため、免税・減税対象となる前に、65万円+35万円よりも月収が低い場合には、住民税の支払いは0円と推測されます。

    そして、限度額についてですが、「寡婦」としての条件から算出すると、所得が125万円以下であれば免除となり、住民税が0円になる可能性が考えられます。
    “所得”というとわかりにくいため、年収(総収入)でみてみると、所得金額が125万円の人の総収入は年収204万円以下でかつ、シングルマザーが該当することで、住民税が0円の対象となるでしょう。

    つまり、源泉徴収票を見て、総収入が204万円以下であれば、住民税が非課税対象となり0円になる可能性が高いと思います。

    子育てが終了した時の対処法を考える

    シングルマザーが節税対策として知ってほしいことは、「子どもが独り立ちする年齢になったら“寡婦”ではなくなる」ということです。
    つまり、一定の年齢をこえた子どもまたは、子どもが働き始めた場合には、「寡婦控除」を受けられなくなります。

    子どもが社会人として自立することで“納税者”となり、扶養する義務もなくなるため「扶養控除」も外れます。
    そのため、子育てが終了する段階で、シングルマザーの所得が激減する可能性が考えられます。
    このような事態を回避するために、おすすめしたいことは、今の段階でできる節税をしておくことです。

    シングルマザー以外の人でも節税ができる方法としては、年間10万円以上の医療費がかかった場合に控除ができる「医療費控除」をすることがおすすめです。
    そのほかにも、地震保険の加入をすることで、年間最大5万円の控除が可能と考えられます。

    また、確定拠出年金に加入することで、運用する掛け金が全額控除となるシステムもあり、控除をする幅を広げることで節税につながります。
    子育てが終了したときに、所得が激減しない方法を、今からでも対策に講じると良いでしょう。

    ふるさと納税の検討をする

    節税対策として、お得に利用できる「ふるさと納税」は、シングルマザーにおすすめできる節税方法です。
    ふるさと納税は、自分が寄付をしたいと思う自治体(自分が住んでいる市町村には寄付は不可)に寄付することで、謝礼品を受け取ることができます。

    謝礼品は、その自治体の特産物を送ってくれる自治体が多く、寄付金をしたら珍しい特産品がもらえるというお得感があります。
    ふるさと納税の寄付金は、寄付をした翌年の税金が控除されるため、実質的な負担額が軽減されるというお得なシステムです。

    収入に応じて、控除の限度額がありますが、自己負担額は実質2,000円となり、寄付上限額いっぱいが控除対象金額に該当します。
    限度額いっぱいを納税することによって、控除がされることから、お得で節税もできるサービスだと人気が高いです。

    まとめ:節税できるものはすべてやっておくべき

    シングルマザーが節税をしたいと思った時には、できるだけ早いスタートを切ることがおすすめです。
    仮に、子どもが独立した時には、寡婦控除などの控除が外れる可能性があり、所得の激減が見込まれます。
    そのため、シングルマザーだからこそできる節税のポイントを、気づいたら早くしておくことで、将来的な備えにもつながります。

    また、シングルマザーだけができる節税方法を積極的に取り入れてみることによって、将来的にも継続して節税をすることが可能になると思います。
    ふるさと納税は、限度額まで納税をすることで、シングルマザーの控除が外れても節税をすることが可能です。

    また、確定拠出年金は、老後の貯蓄と思って運用すると、貯蓄が利子によって増えていくメリットもあり、かつ掛け金の全額控除が受けられると節税ポイントとしては見逃せませんね。
    シングルマザーだからこそ、将来を見越した節税対策が必要でしょう。
    節税に興味がある人は、なるべく早く対策を講じることをおすすめします。

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