シングルマザー世帯の多くが余裕のある生活は送っていません。そのため、車を持ちたいと考えたとしても簡単に購入を決断することはできません。そこで、この記事では車が必要と考えるシングルマザーと、必要ないと考えるシングルマザーの体験談をご紹介していきます。車を買おうか考えている人は、他シングルマザーの体験談を参考に買う決断をするか検討してみてください。
目次
シングルマザーに車事情の体験談①
最初にご紹介する体験談は、車が必要と考えるシングルマザーのものです。
送り迎えが不便だから車が必要
シングルマザーに限らない話なのですが、子どもの年齢が小さいほど車の必要性を強く感じます。毎日を自宅で過ごす子どもなら、徒歩や自転車でも生活可能範囲です。しかし、保育園や幼稚園などへの預かりが始まると生活は一変します。
徒歩の場合は、週始めには昼寝の大きな布団・お弁当や水筒が入ったかばん・上履きなどといった大荷物を持ちながら子どもの手を引いて歩きます。また、週末には同じ荷物を持ち帰るという繰り返しがあり、車が無いと不便です。晴れた日は良いですが、雨の日は特に大変です。車があれば行き帰りの荷物も楽ですし、仕事前の時間にも余裕が生まれます。
私は以前都内に住んでいたので、移動は主に電車です。働きに出る前までは良かったのですが、離婚して保育園へ預け始めてからは大変です。ベビーカーに荷物を詰め込み、大荷物は片手に持ちながら操作します。電車の段差が大変で、助けてもらうこともあります。シングルマザーの殆どの人が働きに出ていると思うので、車が無い事で無駄な時間も要し、その分早起きする必要もあります。送り迎えが不便だと効率も悪く、余計な体力も消耗します。
病院や買い物が大変だから車が必要
シングルマザーは殆どの事を一人でこなします。普段の買い物や子どもが病気になった時などに車が無いと、病院へも直ぐに連れて行けずに不便です。タクシーの選択肢もありますが、日々少ない稼ぎで生活しているのにタクシーなんて贅沢過ぎて使えないです。
更に重い荷物を持ちながら歩く事は、小さい子どもが一緒ならより大変です。高熱などの病気の時には、一刻も早く病院へ連れていきたいですし、こんな時にやっぱり車があればと常々感じます。
維持費がかかるのはデメリット
車はあれば便利ですが、持っているだけでお金がかかります。日々のガソリン代、税金、修理代や車検代が発生します。私は車の維持と手放した経験の両方があるのですが、車がなければこのお金は払わなくていいのになと思った事があります。
車がなければ、その出費を他に充てることができます。とはいっても、それでも車があれば時間に余裕が生まれ生活が楽になるので、車がない生活は考えられないです。
メンテナンスに困るのもデメリット
シングルマザーの場合、車を持つと日々のメンテナンスに困ります。車検は二年に一度と決まっているのでいいですが、オイル交換・部品点検・タイヤ交換など女性一人ではメンテナンス時期や方法が分からず、危険な状態になったり故障させたりしてしまう場合があります。その場合、急な出費が発生してしまい支払いに困ります。
シングルマザーに車事情の体験談②
次にご紹介する体験談は、車は必要ないと考えるシングルマザーのものです。
子どもの送り迎えの大変さ
車の要不要は、住んでいる地域の利便性や住環境に寄る部分が大きいかなと思います。でも、シングルマザーならではの不安定な経済状況やメンテナンスをしなければいけないことなどから車は必要ないことが多いと考えています。
私は3人の子どもを抱えるシングルマザーです。子どもたちは私立の学校で学んでいますが、自営業のため離婚後の収入は常に不安定。以前は町の中心から10キロほど離れた、郊外の賃貸に暮らしていました。幸いアパートから徒歩数分の距離に最寄りのバス停があったので、当時小学生の子どもたちの毎日の送り迎えはバスを利用していました。
ただ田舎のせいか、バスの路線が頻繁に変更になることがありました。10年その場所に住んでいましたが、その間にも新しい電車の駅が出来たり、古い駅が廃止されたりというようなこともあり、ついにはバスの乗り換えなしには町に出ることができなくなりました。
私立ということもあるのでしょうが、小学校の間の子どもの送り迎えは特定の条件を満たさない限りは必須。3番目の子どもが産まれた時には既に別居していたので誰の手も借りられず、朝乳児をベビーカーに乗せて上2人を連れバスに乗り、乗り換え含めて45分から1時間掛かる学校まで送り届け、戻ってきて一番下の子を保育園に預けて仕事に行くというような毎日でした。
それでも車よりバスが便利な理由
バスは確かに時間がかかりますが、赤ちゃんのベビーカーを畳まずに乗れたり、万一子どもが泣いた時に抱き上げたりあやしたりもできるので、運転中は何があっても全く手の離せなくなってしまう車よりは良いのではないかと思います。
年の近い子どもが3人いる場合、下の子をベビーカーに乗せて駐車場に行き、カーシートに座らせてベルトを留め、ベビーカーを畳んでトランクにしまい、上2人もチャイルドシートに座らせてベルトを留め・・・とやっているとそれだけでかなりの時間を取られてしまいます。
寒い地方に住んでいるので、冬の朝の霜取りやエンジンが掛かるまでの時間なども考えると、家を出てそのままバス停に向かえる公共交通機関は実に合理的でした。
また、子どもが小さいうちに公共の場所でのマナーなども教えられるし、乗っている間には子どもとコミュニケーションが取れる事を前向きに捉えていましたよ。
現在は専ら自転車派
10年バスを使っていましたが、現在は自転車派です。実は1年前に機会があり子どもの学校の近くに引っ越しをしたのです。現在は学校まで徒歩5分の距離。子どもも今年は高校生・中学生・小学生になり、毎日ではありませんが下の子の送り迎えも上の子に頼む事ができるようになりました。新しいアパートの前にスーパーもあるので、仕事でお客さまに会ったりミーティングで町へ出たりする時は自転車ですが、日常生活は徒歩圏内で済みます。
自転車に乗るようになって分かりましたが、町中は自転車があればどこへでも20分ほどで気楽に行くことが出来ます。自転車道が整備されている安全な道もありますし、重い荷物があっても自転車のカゴに入れてしまえば全く重さを感じません。自転車が便利だと思ったのは、本当に町中へ引っ越ししてから。乗り換えや遅れ、雪の度に生じる待ち時間もなくなり、本当にストレスが溜まらなくなりました。
運転免許証の取得はおすすめ
車は必要ないかなと思っていますが、いつ何時どんな非常事態が起こるか判りません。うちの3番目の子は4歳の時に病気を発症したので、それを機会に運転免許を取得しました。何かあった時には運転も出来るように日々備えていますよ。車は滅多に運転しませんが、いざという時に役にたつ事もあるでしょうし、休日にレンタカーで子どもと遠出ができたりと楽しみも増えるので、免許だけは持っているのもおすすめですよ。
シングルマザーに車事情の体験談③
最後にご紹介する体験談も、車は必要ないと考えているシングルマザーのものです。先ほどの体験談とはまた違った理由で、車は必要ないとお考えのようです。
車の必要性は立地による
今、私が住んでいるところは公共機関にとても近いところです。しかも、駅も近いため駅に向かうにしても、自分の元気な足ひとつで行けるところです。それに歩いていると季節感をより近く感じることもできるのです。普段はむしゃらに仕事をしているとしても、ふと季節を感じるととても幸せな気分になれます。
徒歩は車ほど気を張らなくてよい
歩いているときでも周りに注意しないといけませんが、車ほど気を張り詰めなくても良いという利点があります。車だとたとえ歩行者がめちゃくちゃな横断をしていても、ぶつけたものなら全て車側が悪いということにされることがあります。車で一瞬で通り過ぎるところでも、歩きなら色々な発見もあります。こんな所に新しい店があるんだなという路地裏的な所も歩いてるからこそ発見できるところでもあります。
車がないと無駄な買い物が減る
買い物も車があるとついつい不要なものまでかってしまうので、家計的にも良くないと思います。1週間まとめ買いができるという人もいますが、その間買い物に行かないかというと、そうでもないと思います。まとめ買いしたとしても、さらに買い物しないといけないことが起こると思います。そうなると必要なものだけ買おうと思っても、ついついまた必要のないものを買ってしまうと思います。
車がいらない理由の1番は維持費
車がいらないと思う理由の1番は、維持費の問題です。シングルマザー世帯にとってまずお金をかけるのは子どものため、生活していくための衣食住です。車はなんといっても贅沢品です。車がなかったら生きていけないということがありません。急な病で歩けないから病院へといっても、その時だけタクシーを使った方が経済的です。それに車で出掛けたとしても、駐車場がないところは、有料バーキングにとめなといけなくなります。その駐車場代の分で私は美味しいものを食べたいなと思います。子どもが欲しいものを1つでも買ってあげたいなと思います。
車を使うことの恐怖
私事ですが先日、子どもが帰宅途中に交通事故にあいました。こちらは横断歩道渡っていたのに右折の車が前方不注意で事故にあいました。子どもは部活で身体を鍛えていたおかげで、骨折は免れて打撲ですみました。もし子どもが死亡していたら、車を運転していた人の人生はそれでおわってしまいます。車は便利でもあり、凶器にもなりかねません。みんなそんなつもりでは乗っていなくて、注意していても事故は起こる時は起こります。
シングルマザーが車を運転して重大な交通事故を起こしたとき、子どもは誰がみてくれるでしょうか。そう考えると車に乗るのも怖くなります。だから車には頼らず、自分の足で何事もこなすことが1番安心だと思います。
まとめ
車が必要かどうかは住む地域や、それぞれの環境によっても大きく変わってきます。しかし、シングルマザー世帯は「車があったら便利かも？」くらいの感覚で、車を購入するのは避けたほうがよいでしょう。地方で生活をしていて車が必須であれば購入するべきです。しかし、車が必須ではないのであれば、この記事でご紹介した体験談を元に必要かどうかを再検討することをおすすめします。無理のない範囲で車を買うと決めたのなら、子どもとの生活の幅を広げるために活用してみてください！
