子どもを一人で育てているシングルマザーにとって、入院は簡単なことではありません。子どもの面倒は誰がみるのか？お金はどれだけかかるのか？など、とても心配になるはずです。シングルマザーの家庭でも、安心して入院しながら病気を治すことは大切です。
そこで、この記事ではシングルマザーが入院時に利用できる子どもの預け先や医療費支援制度、そして簡単に手に入る子どもの不安解消グッズを紹介します。いざという時に、知っておきたい入院時のお役立ち情報をぜひ参考にしてください。
目次
シングルマザーが頼れる子どもの預け先を探そう
シングルマザーが入院する際、一番気がかりなのが子どもの預け先です。友人宅が良いのか、親族に頼むべきなのか、誰にも頼めない場合はどこへ連絡すれば良いのかと心配になります。ここでは、預けることができる可能性がある場所を解説していきます。どこに預けるのが子どもにとって一番安心できるのか考えてみましょう。
友達
短期間の入院の場合、子どもが通う同じ学校のお友達ママさんに子どもの預かりを頼めると安心です。友達と一緒だと子どもが学校へ行きやすく、必要な物など一緒に揃えて貰えます。帰宅後、友達と遊ぶ時間が増えることで寂しい気持ちが紛れる利点もあります。
困った時はお互い様です。長期間に及ぶ預かりでなければ、お泊り会の延長として受け入れてくるお友達家庭がないか探してみましょう。夏休みや冬休みにお泊りへ行ったことがあるお友達家庭は、より受け入れて貰いやすいかもしれないですね。
親族
祖父母や叔父、叔母、親族は家族である分、気兼ねなく頼める利点があります。住んでいる地域に近いかどうかが大切なチェックポイントです。子どもの生活環境をなるべく変えないことが安心感につながるので、親族の家が遠い場合は泊まりに来てもらうことができるか聞いてみましょう。
遠い親族宅での預かりの場合は、学校への送り迎えが可能かどうか、お休みするなら自宅学習や空き時間をどう活用させるかなどを考える必要があります。気心しれた親族は何かと頼みやすいので気が楽ですし、子どもも安心しやすいでしょう。
児童養護施設
自治体の児童養護施設で、ショートステイを受け付けています。両親が何らかの理由で養育できない場合に利用できるのが児童養護施設です。
児童養護施設では、親が入院時にも短期間ですが子どもの宿泊預かりを受け付けています。自治体によって要件、期間、持ち込み用品等様々なので、問合わせが必須です。お住いの市や区のHPに連絡先や住所などが掲載されています。
児童養護施設は頼れる親族や友人がいないシングルマザーにとっては要チェックの支援施設です。一方で、親が入院時の児童養護施設の利用は、子どもにとって初めて会う人、初めて訪れる場所での宿泊預かりとなります。
子どもが安心できる生活用品、グッズをできるだけ携帯させてあげることで、不安を解消してあげましょう。預かり期間を明確に子どもに伝えてあげることも安心感につながります。
ファミリーサポート事業
ファミリーサポート事業に登録しているご家庭での預かりが可能な場合があります。基本は短時間での預かり事業ですが、中には宿泊預かりを可能としている自治体もあります。
宿泊預かりができない場合でも、親族宅や友人宅への預かりが長引きそうなときに、短時間預かりを利用して子どもや預け先の負担を軽減する利用の仕方もできます。全ての自治体で行われている事業ではありませんので、お住まいの自治体窓口に確認して下さい。
ベビーシッター
民間企業から派遣されるベビーシッターの宿泊利用が可能な場合があります。自宅へ来てくれるシッター事業所や宿泊施設を備えた事業所もあります。民間企業は、費用が高額になる可能性がありますので、あらかじめかかる費用をチェックするようにしてください。
入院費の助成や民間の援助を受けましょう
子どもの預け先が決まった後は、入院費の助成や民間の支援団体がどの程度利用可能かを調べてみましょう。ひとり親家庭の入院費助成は所得によって負担額が変わります。助成に該当しない諸費用等もありますので、入院前にお住いの自治体のHPで概要を確認しておくと安心です。
ここでは、入院費の助成として利用可能な制度と、民間の支援団体をご紹介していきます。
ひとり親家庭の医療費助成制度
ひとり親家庭の医療費助成制度により、入院時の自己負担額が免除されます。住民税非課税世帯は基本的に免除となり、住民税課税世帯は所得に応じて一部自己負担額が発生します。自己負担額の限度額が設定されており、限度額以上の支払いに関しては助成が適用となります。
一旦、医療機関へ支払ってしまった医療費を後に申請する場合は領収書が必要となりますので、必ず手元に残すようにして下さい。各自治体によって助成の要件や有効期間等異なりますので、詳しくは各自治体の窓口に問合わせが必要です。
なお、食事代や薬の容器代・文書料等、助成対象にならない項目がありますので、注意してください。
フードバンクなどの民間支援団体
入院時は、入院費用だけではなく、預かりなどの出費が増えてしまいます。他の費用を抑えるために、フードバンクなどの民間支援団体の食糧支援を利用することができます。このような団体ではひとり親家庭を対象に、食料支援を行っていることがあります。生活保護を受けていない、養育する子どもが一人以上、または会合への参加条件など、利用に制約を設けている場合がありますので、どのような条件で利用できるかは各団体に確認が必要です。
子どもの不安解消お勧めグッズ
シングルマザーが入院するときに、子どもの不安感を抑えたり、解消できたりするグッズをご紹介していきます。
子ども携帯
子ども携帯は通常の携帯料金よりも月々の基本料金が格段に安く、ネット閲覧にも制限を設けることができるので安心です。親の入院は子どもにとっては一大事です。小さな心は心配と不安でいっぱいになります。
入院時は特にお母さんの顔が見えない分、携帯から聞こえるお母さんの元気な声は、子どもにとって一番の心の栄養になることでしょう。シングルマザーにとっても、預かり先で子どもがうまく対応できているか気になりますよね。親も子も連絡したい時につながることができる子ども携帯はお勧めです。
簡単手作りお守り
入院が決まると、慌ただしく準備をしなければなりません。その中で一番気にかけたいのは、やはり子どもの心です。「お母さんは必ず元気に帰ってくるよ。毎日あなたを思っているよ。」そう伝えてあげてください。
また、子どもがお母さんの言葉をいつでも思い出すことができるように、手紙や絵を書いて、お守りとして持たせるのが効果的です。入院準備で忙しい最中、凝った物を準備する時間も余裕もありません。しかし、手書きの手紙や絵、写真やカードを小さい巾着に入れてあげるだけで簡単に手作りお守りができあがります。
巾着がない場合は、余った布を簡単に縫って袋を作ってあげると良いですね。学校へ行く時も寝る時もいつでも一緒の気分になれます。お母さん手作りのお守りが傍にあるだけで、子どもの安心感は倍増です。寂しい時、悲しい時、いつでも手紙や写真を見ることができます。離れている分、少しでもお母さんのぬくもりを肌で感じて欲しいですよね。
普段使用の寝具
子どもの預かり準備は、学校へ行くための服装や持ち物へ注意が行ってしまいがちです。親の入院時は、可愛い服、カッコいい服、お気に入りの服を持たせて気持ちを明るくさせてあげることが大切です。
昼間の活動以上に気にかけてあげたいのが、預かり先での夜の睡眠時です。活発に動いている昼間より、暗く静かになる夜、寝る時間が一番寂しくなる時間帯です。そこで活躍するアイテムが、普段使っている枕やブランケットです。寝具の持ち込みが不可の場合は、バスタオルでも良いです。
低学年の子どもだけではなく、中々不安を口に出せない高学年の子にもさりげなく持たせてあげてください。我が家の匂いや温もりに包まれることで安心感が生まれ、不安な夜の心強い味方になってくれるでしょう。
まとめ
シングルマザーの入院は、子どもにとっても親にとっても心理的な負担がとても大きくなります。日頃、一人で奮闘しているシングルマザーにとっては、自分が倒れたら誰が子どもの面倒をみてくれるの？！と不安でいっぱいになってしまうのではないでしょうか。一夜で不安を全て取り除ける魔法はありませんが、探してみると何かしらの支援策や打開策が必ずみつかります。
シングルマザーを助けたいと思う人が周りに必ずいるはずです。無理のない範囲、手の届く範囲で行政、民間団体、病院などに相談してみましょう。
そして、少しでも子どもの不安を取り除き、お母さんが心穏やかに入院できることを目指して、事前にできるだけの準備をしておきましょう。子どもにとってお母さんと離れて生活できた経験は自信につながります。その為にも、子どもの不安解消グッズをできるだけ持たせてあげて、万全なバックアップ体制を整えてあげてください。
