シングルマザーは家計を支えるために仕事をしなければなりません。しかし、子どもと過ごす時間も大切にしたいですよね。離婚後、私は正社員として働いていました。しかし、育児や家事と仕事の両立が難しく、悩んでいました。そんな時知った雇用形態が「派遣社員」です。
そこで今回はシングルマザーが選ぶ派遣業務の条件などについて、自身の体験を踏まえつつ解説していきます。
目次
派遣の選び方
一般的な雇用形態である、正社員やパート・アルバイトは働き先の企業と直接雇用契約を結びます。しかし派遣の場合は、働き先の企業ではなく派遣会社と雇用契約を結びます。そして派遣会社といっても、さまざまな派遣会社や就労条件があります。では、シングルマザーが失敗しない派遣選びをするには何を重視すれば良いのでしょうか。
自身のスキル・時給
派遣社員といえば、高時給なのが魅力的です。パート・アルバイトの平均時間給が約1,000円なのに対し、派遣社員は約1,500円です。例えば、1日8時間を週に5日勤務した場合、1週間で20,000円も差がでます。
その高時給を有効的に考え、時短勤務や休みの調整がしやすいためシングルマザーに派遣社員はピッタリですよね。また、今までの勤務経験や保有資格といった自身のスキルにより時給が上がる職種もあるので、是非チェックしてみてください。
福利厚生の充実さ
福利厚生と聞くと、正社員しかあまり関係ないと思う方も少なくありません。しかし派遣社員でも、労働時間など所定の条件が満たしていた場合や、派遣会社の規則により手厚く保証を受けられる場合があります。
子どもを女手ひとつで育てるには、不安が付きものです。福利厚生が整っていると、仕事の不安も多少は解消できますよね。また、国民健康保険や国民年金に加入する場合、全額自己負担になります。しかし、健康保険や厚生年金だと加入者と勤務先が半分ずつ負担しますので、毎月の支出が抑えられます。健康保険や厚生年金に加入できる場合もありますので、派遣会社に事前に確認してみましょう。
交通費は出るのか
通勤するうえで交通費はかかせません。しかし派遣のほとんどは、時給の中に交通費が含まれています。交通費は非課税の対象ですので、時給に含まれると本来納めなくてもいいはずの税金を納税しなくてはいけない、ということになります。
特に自宅から勤務地が遠い方は、納税額に大きく関わってきます。また、児童扶養手当の受給金額にも関わってきますので、派遣会社に交通費は支給されるのか聞いてみることをおすすめします。
私が勤務していた派遣会社は交通費が時給に含まれていたので、派遣会社に「通勤交通費証明書」を発行して貰い、毎年確定申告で還付請求していました。
キャリアアップを目指すなら
子どもが成人した後も仕事があるのだろうか、と心配になる方もいるかと思います。そんなシングルマザーにおすすめなのが、初心者向けの研修や勉強をすることができるパソコンが利用できる派遣会社です。研修を受講することも可能なので、自分自身がスキルアップしたいスキルを把握し派遣会社の環境などを利用してワンランク上のママになることもできますね。
シングルマザーでも働きやすい就労条件を選ぶ
お子さんがいる場合、土日祝日を休みにしたい。残業なしで、お迎えに間に合う時間内で勤務したい。など、ライフスタイルに合わせた勤務時間が重要になってきます。勤務時間と休日の曜日は、しっかりと考え、自分とお子さんにとってベストな就労条件を選びましょう。
また、お子さんが保育所や学校で怪我をしたり体調不良になった場合のことを考え、すぐに駆け付けられる距離の勤務地にしましょう。
私も転職後2日目に、娘が保育所で頭をぶつけたので病院に来てほしい。と連絡が来ました。そしてすぐに駆け付けることができ、娘も安心して治療することができました。
派遣業務の大変なところ
派遣社員として働くのは、時間や曜日に融通が利いていいですよね。しかし、派遣として働くと必ずついてくる大変なこともあります。そこで、私が実際感じた派遣の大変なところを解説していきます。
ボーナス・賞与が無い
正社員は勤務先から給与を支払いされています。そのため、会社の業績などによりボーナスを賞与されることが一般的です。しかし、派遣社員の給与は派遣会社から支払いされているため、ボーナスはありません。
私は正社員の頃、月々の生活費の赤字をボーナスで補ってきました。しかし、派遣になりボーナスが無くなったため、月々の生活費の補填がなくなり、毎月赤字が出ないように家計簿とにらめっこです。
収入が不安定な場合も
派遣社員は正社員やパートなどと違い、契約時から契約終了までの雇用期間が決まっています。更新できる期間は最長3年間なので、雇用期間が3年を迎えて次の仕事がすぐに決まらなかった場合、給料が途絶えてしまいます。
雇用期間終了後、すぐに次の仕事が見つかれば安心ですが、家計をひとりで支えるシングルマザーにとって、収入が途絶える可能性があるということはとても心配になりますよね。また、一般的な転職と同様に年齢が高くなるにつれて仕事の紹介が減ってきます。
社内での立ち位置の格差
派遣社員は派遣会社と雇用契約を結んでいるため、勤め先の企業の福利厚生は関係ありません。そのため、正社員やパートなどとの待遇の差があり、モチベーション低下に繋がる場合があります。
同じ職場で働く従業員なので、待遇差を感じないよう配慮している企業もあります。また、働く内容は正社員などとあまり大差はありませんが、稀に補助的な作業しか任せてくれない場合もあります。
やりがいの感じにくさ
自分に向いている職種などの企業で仕事を希望される方が多いかと思いますが、派遣社員には責任のある仕事を任せてもらえないため、仕事に対してやりがいを感じたいという方には、物足りないと感じるかと思います。事務作業といった職種を希望し、務められる場合なら、この「やりがいのなさ」を感じることはほとんどありません。
私は主に事務作業の派遣社員として勤務していたため、決まった作業を勤務時間内に黙々と単調に進めていっていました。
派遣で働くうえでの心構え
派遣として働くうえで、たまにモヤモヤっと思ってしまうことがあります。また、派遣としてシングルマザーが働く根本的な理由を、忙しなく過ぎる日々の中で、ふと忘れてしまうこともあります。シングルマザーとして派遣で働く私が、心の片隅に置いておいた方が良い心構えをご紹介します。
有効時間は育児にあてること
派遣社員として働くとなると、ライフスタイルに合わせて時短勤務や保育所や学校の行事のための休みなどに対し、融通が利きやすくなります。仕事と育児を両立して、お子さんの成長を大切に感じてください。あっという間に過ぎていく日々の中にできた有効時間を育児にあて、今しかない子どもとの時間を過ごしてください。
正社員との格差にくじけない
雇用期間があり、雇用形態も正社員やパートと異なる派遣社員ですが、その格差にくじけないでください。お子さんと生活していくための、時間とお金を作るための仕事です。期間が定められているため、従業員の方とあまり馴染めないこともあります。福利厚生の待遇を受けられず、同じ従業員なのに。と思うこともあるかもしれません。しかし、時間に融通が利き、高時給の派遣社員には魅力がたっぷりです。
まとめ
今回は、シングルマザーが派遣として働く場合に選ぶ派遣業務の条件や職務内容についてご紹介させていただきました。さまざまな職種があるだけでも、いったい何が自分に向いているのだろうと迷いますよね。そこに付け加え、雇用形態の種類まで…と思うかもしれませんが、自分とお子さんの大切なライフスタイルを、派遣社員のメリットである融通を利かし、より豊かに築き上げてみてはいかがでしょうか。