女性の出産適齢は20代といわれていますが、近年ではママの高年齢化が進んでいます。しかし、年齢に関係なく、初めての妊娠や出産は費用やスケジュール、何に気をつければいいの?といったことを不安に感じますよね。さらにシングルマザーとなれば、より一層不安は募ることでしょう。
そこで今回の記事では、シングルマザーが受けられる補助金や手当、妊娠から出産までにかかる費用、妊娠中に気をつける3つのことについて、妊娠や出産を経験した先輩の声を基にわかりやすく解説します。この記事を参考に、あなたの不安を少しでも減らすお手伝いができれば幸いです。
目次
シングルマザーでも準備が必要!出産までにかかる費用をご紹介
妊婦になると、働けなくなる期間も出てきます。育児から仕事まで、一人でこなさなければならないシングルマザーは周到な準備をしておきたいところです。特に、出産までにかかる費用の準備が必要ですよね。
出産までにどんな費用がかかるのでしょうか。まずは、出産にかかる費用をみていきましょう。
ベビー用品代
ベビー用品とは、主に
- 洋服
- おむつ
- 哺乳瓶
- お風呂用具
- 布団類
などです。
年間で赤ちゃん一人あたり、17万〜30万円以上のお金がかかるとされています。中でも、ベビーカーの購入もしくはレンタル代は意外と高額。ミルクの量やおむつの消費量などは、子どもによって異なってきます。いずれにせよ、ベビー用品をそろえるだけでも、かなりのお金がかかるのです。
出産の仕方による出産費用の違い
正常分娩の場合、病気ではないため保険が適用されません。そのため、全額が自己負担になります。入院や出産にかかる金額は平均で約50万円。国保に加入している場合、出産一時金として42万円を受け取れるので、差額分が自己負担の金額です。
帝王切開や吸引分娩などの異常分娩の場合、健康保険が適用されるので入院費・手術代・投薬などは3割負担になります。ただし、状況によって金額に差が出るので、実際にいくらかかるのか一概にはいえないのが現状です。
妊娠検査にかかる費用
妊娠や出産は、病気と判断されません。そのため、基本的には健康保険が適用されないことが多いです。
妊娠検査の費用は、初診でおよそ5,000円~10,000円程度が相場となっています。健診の回数は、14~15回が一般的です。つまり、全ての健診を受けると5~15万円の費用が必要となります。
シングルマザーが受けられる補助金や手当
シングルマザーが受けられる補助金や手当を知っておくと無駄なく、妊娠・出産に望めます。
児童扶養手当
児童扶養手当とは、シングルマザーが国から受け取れる手当のことです。生活の安定や自立のアシストをして、育児のサポートをすることを目的としています。
児童扶養手当を受け取る条件は、18歳以下の子どもを育てていることと、下記のいずれかに当てはまることです。
- 父と母が婚姻を解消
- 父もしくは母が死亡
- 父もしくは母が政令で定める障害の状態
- 父もしくは母の生死が不明
- 保護命令を受けている
- 1年以上遺棄されている
- 1年以上拘禁されている
- 婚姻によらないで生まれた
- 児童の父や母が不明
一方、以下の場合は児童扶養手当を受け取ることができません。
- 児童もしくはあなたの住所が日本にない
- 児童福祉施設等に入所している、里親に委託されている
- 児童が生計を立てられる
- 児童が父もしくは母の配偶者に養育されている
また、児童扶養手当には「全部支給」と「一部支給」がありますので、それぞれご説明しますね。
児童扶養手当の全部支給
児童扶養手当の全部支給は、手当を受け取る方の所得が所得制限限度額より少ない場合に適用されます。金額は地域によって変動はありますが、月に約43,000円を受け取ることができます。
児童扶養手当の一部支給
児童扶養手当の一部支給は、手当を受け取る方の所得が所得制限限度額より多い少ない場合に適用されます。金額は所得額に応じて、月に約10,000〜43,000円を受け取ることができます。
所得制限限度額の計算方法
先ほど、支給額のところででてきた所得制限限度額は、主に以下になります。
- 児童が1人の場合:660万円
- 児童が2人の場合:698万円
- 児童が3人の場合:736万円
- 児童が4人の場合:774万円
つまり、子どもが2人いる場合であなたの年収が698万円以下の場合は「全部支給で約43,000円の補助」、あなたの年収が698万円以上の場合は「一部支給で約10,000〜40,000円の補助」となるということです。
住宅手当
住宅手当とは、住宅ローンや家賃といった「住宅にかかる費用」の一部を市区町村が負担する制度のこと。住宅手当を受け取るには、以下の条件を全て満たす必要があります。
- ひとり親家庭で、子どもと同居して養育している
- 制度を実施する市区町村の中に住所がある
- 民間の賃貸住宅に家賃を支払って住んでいる
- 家賃の月額が一定の額以下
- 所得が一定の額以下
- 生活保護法の住宅扶助を受けていない
主に、20歳未満の子どもをひとりで育てている場合に適用されることがほとんどです。また、受け取れる金額は、1,000〜20,000円と住んでいる市区町村によってばらつきがあります。
医療費助成制度
医療費助成制度とは、医療機関で発生した一部の金額を負担する制度です。補助金を受け取るには、以下の条件を満たす必要があります。
- ひとり親家庭の母もしくは父
- 両親がいない児童を養育している養育者
- 18歳未満のひとり親家庭の児童もしくは養育者に養育されている児童
支給額は通院で18,000円、入院で57,600円と実際に掛かる費用の約1割が負担されます。
シングルマザーがもらえる母子手当については 、コチラの記事でも詳しく解説しています。ぜひあわせて、ご参照ください。
シングルマザーが妊娠中に気をつける3つのこと
妊娠中は、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。ここでは、特に注意が必要な3つの項目をみていきます。生活面で気をつけたいことをピックアップしました。
食事
妊娠中の食事は、アルコールやカフェインはもちろんですが、魚に含まれる水銀や海藻類に含まれるヨウ素にも気を配る必要があります。
摂取しても大丈夫なものは、麦茶・カロリーオフ甘味料・はちみつなどです。摂取を控えた方が良いものや注意して摂取をした方がいいものは、コーヒーや紅茶などのカフェイン・炭酸飲料、魚類・海藻類など。特に摂取してはいけないものは、アルコール・栄養ドリンク・生肉などが挙げられます。
惣菜や商品を買う前に、どんな物が入っているのかチェックすることも大切です。
薬の服用
薬を服用することで、赤ちゃんの奇形を起こす可能性があります。妊娠期間で、奇形を起こすリスクが高いのは4~7週までとされています。重要な器官がつくられる期間のため、赤ちゃんにはとても大切なときです。
もし、薬を服用したときや薬を服用したいときは、かかりつけの医療機関に相談することをおすすめします。
出血や腹痛が示すもの
出血もしくは腹痛は、流産の可能性があります。妊娠初期には、子宮が大きくなるにつれて、下腹部や脚のつけ根に痛みを感じることも少なくありません。また、痛みがどんどん強くなったり、強い痛みが継続したりして、出血をともなうこともあります。
普段は放置してしまうようなちょっとした異変でも、まずは医者に相談して指示を仰ぎましょう
まとめ:情報からしっかり学び、準備をすること
妊娠・出産は、たくさんの不安をいだきますよね。
この記事を参考に、まずは妊娠・出産で不安に感じていることをノートまとめて、かかりつけの病院で医師や看護師に相談することをおすすめします。専門家に相談することで不安が和らぐ効果が得られます。
加えて、シングルマザーは特に経済面で、不安を抱える方が多くなっています。妊娠中の子どものパパ、つまりあなたの相手から養育費がもらえるかも不安なところです。離婚することになった方も未婚の方も経済的な不安はつきまといます。
シングルマザーの方で、相談できるところがないときやわからないときは、コチラの記事でシンママが相談できる場所をご紹介しています。ぜひあわせて、ご参照くださいね!