仕事・家事・育児を一手に背負うのがシングルマザーです。離婚などを乗り越えて、子どもを一人で育てる決意をしてきたものの、疲れたと感じてしまう日もあるのではないでしょうか。
そこで、この記事では毎日頑張るシングルマザーに向けて、どのようなときに疲れたと感じてしまうのか、リフレッシュするにはどのような方法があるのかについて紹介していきます。
今まさに疲れてしまっているシングルマザーの方は、リフレッシュ方法などを参考にしてください。
目次
シングルマザーが疲れてしまうのはどのようなとき？
最初にシングルマザーが疲れてしまうのが、どのようなときなのかについて解説していきます。当てはまるものがあるかどうか確認してみてください。
子どもの将来を考えるとき
子どもが幼ければ幼いほど、子どもが独り立ちするまでの時間が長く感じ、不安に陥る人もいるのではないでしょうか。日々積もっていく疲れと遠い将来を考えると、「疲れた」、「つらい」と感じてしまうシングルマザーも多くなるでしょう。
しかし、これは子どもから逃げ出さずにきちんと向き合って、将来のことを考えているからこそ起きる悩みです。責任感の強いシングルマザーほど、この悩みや不安から疲れを感じてしまいます。
また、シングルマザーになってから、子どもの将来のために現在勤めている仕事を続けていくべきか転職すべきか迷うママもいるでしょう。シングルマザーの精神面が安定する条件としては「子どもが健康でいる・経済面で不安がない・ママ自身も健康でいる」ことが必須でしょう。
生活費のやりくりに不安を抱えていたり、子どもが病気にかかったりすると、ママの精神状態は不安定になりがちです。疲れたと感じることも多くなってしまいます。
疲れたといえる相手が家にいない
子どもの前では気丈に振舞っていても、シングルマザーは「父親と母親両方の役割を果たさなければならない」「子どもを立派に育て上げなければいけない」という責任の重さから疲れを感じることがあります。
そのようなときに本音で「疲れた」と打ち明けられる大人が家にいないことを自覚すると、一人で悩みや愚痴を抱え込むことになり、余計に疲労を感じてしまうでしょう。
子どもがある程度大きくなっていれば仕事の愚痴や、今日あったできごとなどを話せますが、子どもが小さいうちは元気なママでいなければと気を張ってしまうシングルマザーが多いです。
子どもに合わせているうちに、振り回されているような気分になり、寂しい気持ちが高まって疲労感に変化してしまうこともあります。実家に帰っていても、ママが愚痴を言うことに対して否定的な親もいます。その結果として当たり障りのない話しかできず、心のなかに疲労感がたまってしまうケースもあります。
相談できる大人が周囲にいない
子どもの進学先やこれからの居住地、貯金の使い道などをすべてひとりで決めなければいけないことにプレッシャーを感じるシングルマザーも多いです。また、子どもの反抗期にひとりで対処しなければいけないなどの悩みで精神的に疲れてしまうケースも散見されます。
シングルマザーになる決断をしていても、子どものことや将来のことを相談できる大人が周囲にいないことを自覚したとき、寂しさや疲れが出てきてしまうのも当然のことです。実家に子どもを預けていればフルタイムで働いて金銭的には安定しているかもしれません。
しかし、その場合でも親に育児を任せられないのなら子どもの時間に合わせた仕事に就かなければなりません。仕事のことを誰かに相談したくても、親には相談できないことも多いです。このように、誰にも打ち明けられない苦しみから疲労感が生まれてしまうことがあります。
シングルマザーが疲れたときにおすすめのリフレッシュ方法
ここでは、シングルマザーが疲れを感じたときに試してみてほしいリフレッシュ方法を紹介します。
現状を把握する
まずは現状を客観的に見て把握することが大切です。気持ちに余裕がないときは焦りが生まれ、長いスパンでものごとを見られなくなってしまいがちです。
また、一人で子育てをすることに疲れて子どもに当たってしまったり、仕事がライフスタイルに合わなければ転職を急いでしまったりするケースも多いようです。
ママ自身の健康状態に不安がある場合は無理をして高い保険に入ろうとしたり、自分のものをすべて我慢して貯蓄に回したりしてしまうママもいます。しかし、焦ってやみくもに手っ取り早そうな解決策に手を出してもうまくいかず、さらに疲労感を感じてしまうことのほうが多いようです。
疲れを感じている場合は、すぐに状況を変えようとするのではなく、無理や負担をママ自身にかけすぎていないかどうか現状を観察してみることをおすすめします。
客観的にみて無理をし過ぎていると感じた場合は、理想の自分と比べすぎずに自分の頑張りを認めてあげましょう。まずは、ママ自身が「疲れている」状態を自覚することが大切です。
子どもを預けて出かけてみる
両親やママ友など、信頼できる相手に預けてたまには一人で息抜きをすることも、シングルマザーにとっては大切なことです。子どもに合わせたものではなく自分が見たい映画を見たり、ウィンドウショッピングや友達とご飯に出かけたりすると、非日常感を味わえて心に余裕ができるでしょう。
自身にかけるお金を削って、その分を子どもに与えてしまうシングルマザーもいます。しかし、ママの精神的・身体的な健康面に対して敏感なのはいつもそばにいる子どもです。
ママ自身をないがしろにしてしまうと、子どもが「自分のせいだ」と責めてしまうきっかけにもなってしまいます。ママ自身が楽しく健康に生活を送っていると子どもも安心できるものです。
子どもを預けてママが出かけることに否定的な人もいますが、毎日根を詰めて生活していると精神的に不安定になります。
出かける頻度や時間、預かってもらった人へ感謝を述べることをわきまえていれば、ママがリフレッシュタイムを持つことに理解してくれる人も周囲にいるはずです。楽しく健康的な生活を送るには、ママ自身へのご褒美も必要なものです。
「笑顔で元気にしなければならない」という固定観念を捨てる
いくら子どもを愛していても、子育てで疲れは必ずでます。いつも笑顔で明るく振舞おうとすると、心に負担をかけてしまいます。ママも一人の人間で、いつも笑顔で元気にしていられるわけではないことを理解してもらうことは、子どもにとって大切な勉強になります。
気分が沈んでいるときや悲しいときは、自分の感情に素直になってみるとよいでしょう。悲しいときには泣いてみると気持ちが楽になるものです。疲れてしまったときには、一日を終わらせることだけを考えて淡々と行動してみることもおすすめです。
シングルマザー友達を作って愚痴を言い合う
友達を作るのは、リアルでもネットの掲示板でもどちらでもよいです。大切なのは、打ち明けたいことを素直に吐き出せる相手を作るということです。ママの交流掲示板などで辛い気持ちを吐き出すと心が少し楽になったり、感情的になっていた気持ちに整理がついたりするでしょう。
事情を理解してもらいやすいのは同じようにシングルマザーとして頑張っている人です。家庭のある主婦は生活基盤が安定していたり、子育ての協力者がいたりすることからシングルマザーの苦労を分かってもらいづらいものです。
リアルで打ち明けることに抵抗があるなら、ネット上でほかのシングルマザーと交流する時間を作り、愚痴を言い合えるような関係を築くとよいでしょう。すると、自分が今何に一番悩んでいるのか、ただ感情を発露したいだけなのかが見えてきます。
自分を思いきりほめる
「シングルマザーは子どものために自分を犠牲にするのが当然」という認識を持った人も世間にはいます。そのため、シングルマザーがいくら身を粉にして頑張っていてもほめてもらえるケースは少ない場合もあります。
そのようなときには、離婚や死別などセンシティブな出来事を乗り越え、さらに育児・家事・仕事に精を出して頑張っていることを再認識して自分をほめてあげましょう。疲れてしまっているときは、自分自身に対する肯定感が薄れてしまいがちなものです。
自分はじゅうぶんに頑張っている、今日も乗り切った、子どもの今後のことも考えているから悩むのだ、ということを思い出してみましょう。悩みが出てくるということは、それだけママが問題に真摯に向き合っているということです。
ほかのママが夫に頼っている部分までひとりで踏ん張っている自分自身を思いきりほめて、自分の努力を認めてあげましょう。「子どもに我慢を強いている」という罪悪感もあるかもしれませんが、このときは忘れてとにかく自分を肯定してあげることが必要です。
子どものケアも大切ですが、ママ自身の心のケアも忘れてはいけません。また、夕飯を出来合いのもので済ませる日を作るなどして、日々の家事にかかる負担を少しでも減らすことも頑張りすぎているママには必要なことです。
「今」を意識して過ごす
子どもがママと触れ合いたがるのは小さいうちだけです。シングルマザーは自分でやらなければならないという責任感から、自分や子どもの将来のことを考えてしまったり、辛かった過去のことを振り返ったりして「子どもと過ごす時間」を減らしてしまってはいないでしょうか。
過去にとらわれたり、長い子育てのことを考えたりしてしまうと、ストレスの原因になってしまいます。ママがストレスをため込みすぎて倒れてしまっては、子どもの精神状態はますます不安定になります。
子どもがある程度成長すれば、ママの助けがなくても自分でできることが増えていきます。そうするとママの負担を減らすことにもつながるため、将来に対して悲観的になる必要はありません。
逆に言えば、ママの存在を子どもが強く必要としている「今」を意識して過ごすと、子どももママからの愛情を感じられて充足感を得られるでしょう。
睡眠時間を確保する
やることが多いシングルマザーは、自分の睡眠時間を削って家事をしたり子どもの面倒を見たりする傾向にあります。しかし、寝不足が続くと体に響くだけではなく、精神的にも不安定になってしまうため、睡眠時間を削ることはおすすめできません。
心配ごとが多くどうしても眠れない場合は睡眠外来など医者に相談して、薬を処方してもらうのもひとつの手段です。リラクゼーション効果のある音楽や、好きな楽曲を聴いて心を落ち着けるという方法もあります。
まずはしっかりと寝てみることで、やる気が出たり脳がすっきりした感覚になったりすることも多いものです。まずはママが健康な状態を保つように工夫してみましょう。
自分の中での優先順位を決めておく
シングルマザーはこなさなければならないことが多く、ストレスや疲労が蓄積してしまいやすいです。やるべきことが多く、頭の中がもやもやしてしまったときには、シングルマザーがまず優先すべきは「子育て」であることを思い出しましょう。
子どもにとってはママが世界の中心であり、ママの代わりになる人などいない大切な役目です。生活のためにと仕事を優先しすぎてしまえば、子どもはさらに寂しい思いを強いられてしまうでしょう。見かけは気丈に振舞っていても、ママの苦労を思いやって気を使っている子どもも多いようです。
離婚や死別後はママの気持ちも荒れやすくなりますが、子どもの心のケアをしなければならないことも念頭に置いておきましょう。子どもと過ごす時間を大切にしてあげられれば、子どもが感じている寂しさも徐々に薄れていく可能性が高まります。
足りない自分ばかりを見つめず、できたことを数えてみよう
親の都合でシングルマザーになったという自責の念から、「子どもに我慢を強いている」と思い込むシングルマザーは多いものです。
しかし、ママができなかったことや足りないこと、将来のことなどばかりを見つめていると、子どもと過ごせる「今」の時間が減ってしまいます。さらに、自分を責めてばかりいるとママの精神衛生上にもよくありません。
疲れてしまったときは、ママができたことを意識して過ごすようにすると、心の重荷は少し軽くなります。子どもだけではなく、自分のことも大切にして生活をしていきましょう。
