お金のやりくりに頭を抱え、日頃から「家計を少しでも楽にするため節約したい…」と考えているシングルマザーは多いです。無駄づかいをせず思わぬ出費や将来のために貯金することができる、やりくり上手になるためにはどうしたら良いのでしょうか。この記事では、実際の家計簿を例に節約のポイント・便利なアプリをご紹介します。家計の見直しを図りたいシングルマザーは、ぜひ参考にしてください。
目次
シングルマザーの家計簿内訳
ここでは、5歳の子どもを持つシングルマザーの家計簿をご紹介します。収入と支出を元に、家計のポイントを解説します。
収入
- 給料(手取り):150,000円
- 児童手当:10,000円
- 児童扶養手当:34,000円
- 収入合計:194,000円
支出
- 家賃(駐車場込み):50,000円
- 水道光熱費:10,000円
- 通信費(携帯電話、インターネット):6,000円
- 食費:30,000円
- 日用品:9,000円
- 保育料:25,000円
- 車代(ローン、保険):25,000円
- ガソリン代:6,000円
- 雑費:10,000円
- 支出合計:171,000円
家計のポイント
まずは収入から見ていきましょう。
収入の大半が給料を占めており、それを補助する形で児童手当と児童扶養手当があります。平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告(厚生労働省)によると、母子世帯における母親の平均年間収入は 243 万円になるため、およそ平均的な収入額です。
次は支出についてです。
車が必要な地域に住んでいるため、ローンやガソリン代の負担が大きくなっています。しかし、食費や日用品、雑費などの費用をきちんと管理し支出を抑えることに成功しています。
結果として毎月黒字で、少しずつではありますが貯金も可能な家計になっています。
節約のポイント
節約するためのポイントはなんでしょうか。ここでは、具体例をあげた節約術をご紹介していきます。
家計簿アプリを活用する
節約するために大切なことは、家計の支出を把握することです。家賃のように金額が決まっているものだけではなく、食費や日用品・雑費なども意識してやりくりする必要があります。支出の把握はアナログな家計簿でも管理できますが、「レシートの管理が大変」「日課にするまでが難しい」などのデメリットがあります。
アプリを使うのがおすすめ!
そこでおすすめしたいのが「家計簿アプリ」です。いつも持ち歩いているスマートフォンで利用でき、支出があったときにパパッと入力するだけ。また電子マネーやクレジットカードで支払いしたときには、金融機関とアプリが連動し、自動で記録を残してくれます。
入力だけでなく、手軽に収支を確認できるのもメリットです。わざわざノートを開く必要もないので、日常生活の一部としてすんなり溶け込むでしょう。今まで家計簿をつけてこなかった人でも手軽に始められるので、これを機に家計簿アプリをぜひ試してみてください。
シングルマザーのブログやInstgramを参考にする
自分と近い境遇で、やりくり上手なシングルマザーのブログやInstgramを参考にするのも有効です。毎日のご飯を例に考えてみましょう。食費は支出の中でも大きい部分を占めますが、育ち盛りの子どもがいたら必要以上に削ることもできません。安くて栄養のあるご飯は何かと思い悩んだときに手助けとなるのが節約レシピを公開しているシングルマザーです。
ただコストが安いだけではなく、同じシングルマザーとして時間的にも余裕がないなかでの料理なので手軽なものが多いです。そんな安い・美味い・早いの三拍子が揃ったレシピを探してみましょう!
他の家庭の家計簿を参考にしてみる
個人ブログで家計簿を公開している人もいます。自分では無駄づかいしていないと思っていても、他人と比較してみたら意外と削れる部分が見つかるかもしれません。家計を客観的に見直すためにも役に立ちます。
おすすめサイト
またシングルマザー向けの情報サイト「エスママwith」も要チェックです。サイト内にはシングルマザーの体験談が掲載されている「エスママボイス」と、お役立ち情報を発信している「エスママヒント」があります。仕事・お金・暮らしのようにたくさんのカテゴリに分かれていて、ためになる情報が満載です。
シングルマザーたちのリアルな声が載せられているので、同じ悩みを抱えている人が見つかるかもしれません。息抜きも兼ねて覗いてみることをおすすめします!
転職も視野に入れてみる
収入が少ないようであれば転職を考えてみるのも良いでしょう。平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告(厚生労働省)によると、母子世帯の母親で現在就業している人の30.4%が「仕事を変えたい」と回答しています。そして仕事を変えたい理由の48.1%が「収入がよくない」ことを理由としています。いくら家計を切り詰めたところで、入ってくるお金が少なければ家計を改善するのも限界があります。
資格取得も一つの手
一口に転職するといっても、どのような職種を目指せば良いのでしょうか。現在と同じ職種でより給料の高い仕事を探すのも良いでしょう。また、キャリアアップを目指すために資格を取得するのも一つの手段として有効です。TOEIC・宅建・FP・簿記のように転職で役立つ資格はたくさんあり、その中には自分の得意とする分野のものがあるはずです。
資格取得を目指すときに、問題となるのが勉強時間の確保です。子育てや仕事に追われ、やっと自由な時間ができたと思ったら夜中になっている人も多いでしょう。まとまった時間の確保が難しいのであれば、数分でも良いのですき間時間を活用することから始め、将来のため着実にステップアップしていくことが大切です。
家計簿アプリのおすすめ4選
ここでは、家計管理の手助けとなる4つの家計簿アプリをご紹介します。
バランスが取れた機能の「Zaim」
Zaimは800万以上のダウンロード数を誇る、日本最大級の家計簿アプリです。テレビや雑誌で紹介されたこともあり、最も知名度の高い家計管理アプリです。そんなZaimですが、支出の管理や連携先の数、無料で使える範囲などで総合的にバランスの取れた機能を持っています。
特に注目なのが、レシート読み取り機能です。手元のレシートを撮影するだけで品目を自動で読み取ってくれるため、レシートの内容をノートに書き写す手間のかかる作業が一瞬で終わります。ただし、完璧に読み取ってくれるわけではないことには注意が必要です。
また毎月の家計簿やプロフィールの情報から医療費控除ができるか、受けとれる給付金があるのかを教えてくれる機能もあります。自分で一から確認するのはなかなか大変な作業ですので、とても助かりますね!
Zaimはパソコンでも利用できます。普段はスマホで記録し、時間があるときにパソコンで履歴を確認する使い方も良いのではないでしょうか。
以上を踏まえると、レシートで管理していたアナログな家計簿から移行したい人にZaimはおすすめです!無料会員でも基本的な機能は使えますが、プレミアム会員(有料)になることで、他にもいろいろ便利な機能を利用できます。まずは無料で初めて、使いこなせそうなら有料プランに切り替えるか検討するのをおすすめします。
高機能を求めるなら「マネーフォワードME」
数ある家計簿アプリのなかでも、高機能で有名なのがマネーフォワードMEです。2019年12月時点で、なんと2,664もの金融機関・クレジットカード・電子マネー・ポイントとの連携が可能です!連携できるサービスの多さに定評があるのがマネーフォワードMEです。
家計診断という機能もあります。理想の支出と実際の支出を比較することで、節約すべきポイントや収支の計画を一目で確認することができる優れものです。明確な目標に向かって計画を立て行動するのは、やりくり上手になるための第一歩ともいえます!
また、同じ会社が提供するマネーフォワードクラウド確定申告と連携させることによって、簡単に確定申告ができます。初心者でも分かりやすい画面で、必要な情報を入力していくだけで確定申告書類が完成します。フリーランスとして働いていたり、副業をしている人にはおすすめの機能です。
支払いのほとんどがキャッシュレスという人や、目標はあるが節約すべき支出がはっきりと把握できていない人、個人で確定申告が必要な人にはうってつけのアプリです!基本的に無料で利用できますが、連携できるサービスが10個のみとなります。連携先の多さがマネーフォワードMEの大きな特徴のため、最大限に活用したいのであればプレミアム会員(有料)になることをおすすめします。
資産の見える化をしたいなら「Moneytree」
Moneytreeはシンプルで使いやすい家計簿アプリで、無料版でも広告表示がないのが魅力になっています。紐づけることのできるサービスも多いです。
そんなMoneytree最大の特徴は、資産がわかりやすい点です!毎月の収入と支出が分かりやすいグラフで表示され、過去から現在までの資産の推移が一目瞭然となります。金額を数字で見ただけではイマイチ実感がわかなくても、明確に見える化することによりお金の流れを意識できます。
また、この分野のアプリではトップクラスのセキュリティを誇ります。金融業界の安全対策基準FISCをクリアした「Amazon Web Services」の採用、一般社団法人日本プライバシー認証機構の「TRUSTe」を国内ファイナンス業界で初めて取得しています。
ごちゃごちゃしたデザインが苦手な人、ざっくりと資産の推移をグラフで確認したい人、安心して家計簿アプリを利用したい人におすすめです。なお、レシート読み取り機能は有料なので注意してください。
家計簿が長く続かない人におすすめな「毎日の予算」
家計簿をつけるのが苦手で、長く続かない人におすすめしたいのが毎日の予算というアプリです。毎日の予算は、入力した毎月の固定収入と固定支出、貯金したい額をもとに自動計算によって1日に使える金額を教えてくれます。予算内に収めればその分だけ次の日使える金額が増え、逆に予算オーバーなら金額が減ってしまうというように、ゲーム感覚で楽しみながら家計簿をつけることができます。
毎日どれくらいのお金が使えるか自動で計算してくれるのは、やりくりをする上で大変助かります。例えばスーパーで買い物しているとき、毎回具体的な予算があるためついつい無駄なものを買ってしまうのを防ぐことができます。節約しなければ!という漠然とした目標ではなく、はっきりとした金額を教えてくれるので節約している実感が湧きやすいです。
楽しみながらお金をやりくりしたい人、はっきりとした予算に合わせたやりくりをしたい人に活用してほしいアプリです。基本的な機能は無料で利用でき、分析グラフやDropboxとの連携などを活用したい場合にはオプションの購入が必要です。
まとめ
家計を安定させるためには、無駄をなくし収支の内訳をしっかり把握することが何よりも大切です。この記事でご紹介した家計簿アプリを活用し、お金の使いどころをあらためて考えてみましょう!