シングルマザーとして一人奮闘していると、悩みがたくさんでてきます。シングルマザーは、一人で悩んでしまいがちですが、「悩んでいるのは私だけじゃないんだ」と知るだけでも気持ちを軽くすることができます。そこで、この記事ではシングルマザーあるあると言われるさまざまな悩みを共有していきます。また、その解決法もご紹介していきますので、悩みを抱えている人はぜひ参考にしてください。
目次
シングルマザーあるある1.育児の悩み
シングルマザーにとって何より悩ましいのは、育児に関することです。大切な子供としっかり向き合いたいと思いつつ、忙しいために労力や時間を割くには限界があります。実際にどのような「あるある」があるのかご紹介します。
すべて一人でしなければいけない
一人で生活すべての責任を背負って生活しているシングルマザーには、母親だけでなく父親の役目もしなければいけないという重圧がのしかかってしまいます。叱る役目、褒める役目、励ます役目、躾ける役目など、親としての役目は数多いです。
まず、辛さやしんどさを感じるなら、誰かにその気持ちを伝えましょう。自分と状況が似ているママ友や、かつてシングルマザーだった友人が周囲にいるなら「こういう時どうしたらいい?」と相談するのがおすすめです。シングルマザーの立場を経験した人なら現実的な方法をアドバイスしてくれる可能性が高いので、そのアドバイス通りに実践してみるのです。
ストレスを解消しよう
周囲に近い状況の人がいないなら、ファミリーサポートなどの公的支援や民間の託児所などを利用して、子どもと離れて自分一人で過ごす時間を確保しましょう。外出したり、家でゆっくり寝たりすると心身が解放されて、孤独感や閉塞感を解消できます。休むことで、落ち着いた気持ちで子どもと話せるようになるでしょう。
父親がいないことにネックを感じる
子どもに「なぜうちにはパパがいないの?」と聞かれたり、ママ友家族と過ごしていて父親が子どもに接している様子を見たりする機会があると、複雑な心境になるものです。自分は父親の役目ができているのか、父親がいないことで子どもの成長に悪影響がないかなど、いろいろ気になりますね。シングルマザーというだけで偏見の目を向けられたり、露骨に「だからあの家庭は」と批判された経験をしたりする人もいるかもしれません。
しかし、周囲の視線や意見は気にしすぎないことが大切です。人の意見は、あくまでもその人のものです。母子家庭であろうと、気にせず交流してくれる人もたくさんいます。また、父親がいる家庭であっても、父親が育児に消極的だったり夫婦仲が悪かったりといった問題を抱えていることも多く、一概に父親がいる家庭が良いとは言えません。
仕事に一生懸命取り組む、なるべく食事を手作りするなど親として自分なりにできることをしていれば、子どもはそんな母親の姿勢や愛情を感じてくれます。大切なのは子どもとの絆ですから、周囲の批判はスルーしておけばいいのです。
シングルマザーあるある2.お金の悩み
シングルマザーだと、収入源が自分一人に限られるというのも大きな悩みになります。家事や子育てとの両立で仕事に集中できる環境を作りづらいので、常にお金の問題が付いて回ります。ここでは、お金の悩みにかかわる「あるある」をご紹介していきます。
収入が少ない
厚生労働省の調査によると、母子家庭の収入金額は、平成27年で約200万円となっています。これは、養育費や児童扶養手当、遺族年金、公的年金といった収入を除く母親だけの就労収入だけで見たものですが、それでも収入は少ないといえます。
夫婦がそろった世帯と比較すると約450万円少ない計算になり、近年指摘されている母子家庭の貧困が現実的なものであることが分かります。
自分の給料しか収入源はないので、少しでもその金額を上げたいですね。専業主婦でこれから離婚をするのなら、できるだけ高い給料の会社への再就職を考える必要があるでしょう。現在正社員やパートとして雇用されているなら、手取りの収入が上がる会社への転職を検討してみるといった方法を選ぶことが、収入が少ない状況を打破する近道です。
■参考:厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」
雇用形態や仕事内容を見直そう
職探しと並行して、自分のスキルを上げる努力もしていきましょう。母子家庭の母親を対象とした職業訓練コースは受講料の助成が受けられます。IT分野や経理などのスキルが身につくと、再就職や転職に有利になります。
現在、派遣やパートで働いているなら、正規雇用してもらえるよう努力するのもひとつの方法です。雇用形態が変わるとボーナスなど収入金額がアップするだけでなく、有給休暇など福利厚生が充実して子供との時間が確保しやすくなります。安い給料のパートを掛け持ちして、睡眠時間を削って働くダブルワークより、収入が安定し勤務時間が一定で休日もあるシングルワークで生計が立てられるよう仕事を探すのがおすすめです。
何かとお金がかかる
「子どもがまだ小さい」「持病がある」などの理由で再就職や転職が難しいなら、生活費の支出を抑える工夫が必要です。公営住宅に引っ越す、格安スマホに変える、自家用車は手放してカーシェアリングを利用するといった方法で、固定費を下げるのが生活費の支出を抑えるコツです。
支出を抑えたいとしても、必要以上に削りたくないのが食費です。成長期である子どもにとって、栄養バランスが取れた食事はなにより大切なもの。身体だけでなく心の成長にも食事は重要な役割を持つため、食材やレシピを工夫しましょう。同時に、お菓子やジュースを買うのを控える、高くつきやすい総菜は月〇千円と決めて利用するといった方法も実践するといいですね。
シングルマザーあるある3.仕事の悩み
生活費を安定して得るために仕事がしたい、けれど思うように働けないというのはシングルマザーの多くがもつ悩みです。母子貧困という状況に直結する問題だけに、早急に解決したいところです。仕事の悩みならではの「あるある」も確認していきましょう。
月収の安い仕事しかない
離婚や死別などでシングルマザーになった時、子どもが幼いために思うように働けないという悩みが出てきます。それまで専業主婦として過ごしていたり、結婚や出産を機に退職してブランクが長かったりすると、社会との接点が薄いためにいざ再就職しようとすると条件に合う仕事はなかなか探せません。
とはいえ、生活費を得るためには収入が必要です。有利な就職をするために、資格取得を検討するのも一つの有効なアイデアになります。専門的な資格を持っていると給料が上がりやすいですし、転職する際にも有利になりやすいです。最近は通信教育で取得できる資格もあるので、興味を持って勉強できて就職しやすい資格は何か、情報を集めてみましょう。
業種にも注目してみよう
また、仕事内容についてもしっかり考える必要があります。事務職を希望するシングルマザーは多いですが、近年は事務職も専門知識や所有資格、経験を重視する傾向にあります。また、社内外の書類を扱う機会が多いため責任が大きいです。スキルがなくても採用してもらいやすい、社内で働けるので楽そうといったイメージを持っているなら、入社後にギャップを感じるでしょう。
営業職や販売職は、事務職より固定給が高く設定してあることが多く、1日のスケジュールや休みを自分である程度管理できるなどメリットもあります。生命保険の営業や子供服の販売といった、育児の経験が生かせる職種なら結果を出しやすいので、事務職にこだわらないで仕事探しをすることが大切かもしれませんね。
長時間働けない
子どもの世話に手がかかるためにフルタイム勤務が難しいのなら、すきま時間を使ってできる仕事を探すのがおすすめです。たとえば、パソコンさえあれば場所や時間を問わず仕事をできるクラウドソーシングサイトや、子どもの昼寝時間などを生かせる内職など、時間を上手に使える仕事を探してみましょう。
ミステリーショッピングと呼ばれる覆面調査員の仕事も、すきま時間を使える仕事のひとつです。この仕事は、一般客を装って洋服店や飲食店を利用して、接客状況や店内の清掃状態などをチェックします。お店を利用する日時を自分で選べるのが特徴です。飲食店の場合はお金をもらえて、その中から食事代を賄えるため、経済的には一石二鳥にもなりますね。
シングルマザーあるある4.恋愛の悩み
一人で仕事や家事育児を頑張っていると、誰かに頼りたくなる気持ちが生まれるものです。寄り添ってくれようとする男性がいれば自然と意識しはじめまよすね。しかし、独身とはいえ気軽に恋愛できないという悩みを抱えがちです。ここでは、恋愛の悩みにかかわる「あるある」をご紹介していきます。
新しい恋愛になかなか踏み切れない
シングルマザーは、独身女性のため恋愛は自由にできます。「この人いいな」と思える男性と知り合い、もっと仲を深めたいと思うのは自然なことです。しかし、子どもがいると自由な時間は制限されます。何より子どもの気持ちを無視して恋愛に没頭するわけにはいかず、悶々と悩むシングルマザーは多いのではないでしょうか。
相手の男性とデートしていても子どものことが気になってうまくいかないと感じることもあります。子どもがある程度大きくなるまで本格的な恋愛はお休みすると割り切って、相手の男性にも伝えておくことのもひとつの手です。子育ての手間がかかる小学校低学年くらいまでは、育児を優先する時期だと考えるのもいいでしょう。
相手の男性が自分の立場や事情を理解してくれるタイプの人なら、焦らずゆっくりと関係を築いていくことができます。昔からの友人や先輩後輩など以前から付き合いがある男性だと、自分の性格や行動パターンなども知っていますから自然体で接することができ、子どもを交えながらの交流もしやすいですよ。
交際相手との再婚が考えられない
すでに交際している男性がいるものの、前の結婚に懲りて再婚が考えられない人も多いです。相手の男性とよく話し合って、再婚したくなった時がタイミングと考えて焦らないことが大切です。
子どもが相手の男性と家族となって、うまくやっていけるのかという不安を持つこともあります。子どもにとって本当の父親とは違う男性と家庭を築くことへの罪悪感が再婚の心理的なネックになっているなら、一人で悩まず相手の男性の意見も聞いてみましょう。もし相手が再婚に前向きなら、子どもと少しずつ会う回数を増やして様子を見ると良いでしょう。
再婚をすることで、良くなることと、問題になりそうなことをピックアップしてみるのもいいでしょう。もし問題になりそうなことの方が多ければ、ひとまず今の関係を続けようと割り切れば気持ちが楽になるはずです。
シングルマザーあるある5.その他の悩み
仕事やお金、恋愛などシングルマザーならではの悩みはさまざまですが、それ以外にもシングルマザーあるあるの悩みは尽きません。中でも代表的な「あるある」と、その解決法をご紹介します。
母子家庭というだけで批判される
母子家庭というだけで、偏見を持たれたり「片親だから」「バツイチだから」と批判された経験をしているシングルマザーは多いのではないでしょうか。
いまだに日本では「両親がそろっているか」を重視する考えをもつ人がいます。しかし、子供にとっては必ずしも両親がそろっていることが幸せとは言えないのです。DVや浮気、借金などで夫婦喧嘩が絶えない両親のそばにいるのが辛く感じる子どもも多くいます。しかし、生活力がない子どもは逃げる場所がありません。そのような環境より、母親一人であっても愛情をたっぷり受けることの方が子どもにとっては大切なことです。
子どもに愛情をしっかり注ごう
また、母親が自信を持って前向きに日々を過ごしているかどうかは、子どもに大きな影響を与えます。仕事を一生懸命やったり、友人たちと楽しい人間関係を築いていたりする様子を見せることも立派な教育のひとつになります。子どもは母親の姿をしっかり見ていますから、母親が前向きに過ごしていれば子どもは卑屈にはなりません。
そして何よりも、子どもに愛情をしっかり伝えることを意識することが必要です。「ママは〇〇のことが大好きだよ」と言葉に出して伝える、手を繋いだりハグをしたりといった子どもに分かるような愛情表現を心がけましょう。子どもは「自分は認められている存在だ」と気づいて自己肯定感を持ちやすくなり、周囲の偏見や批判に立ち向かえる強さを身につけられます。
子どもとの時間がなかなか取れない
生活全般について一人でこなしているシングルマザーは、多忙なために子どもとゆっくり過ごす時間をとりにくいものです。寂しい思いをさせて申し訳ないとつい感じてしまうもの。
しかし、一緒に過ごす時間については、量より質だと考えて自分を責めないことが大切です。仮に、平日は夜1~2時間しか一緒に過ごせないなら、その時間は会話や食事など子どもと過ごすことに集中しましょう。そして、休日は一緒に出かけたり外食をしたり、そばにいてたっぷり愛情を注いであげるといいですね。メリハリをつけて接することで、濃密な親子の時間を過ごすことは可能と前向きに考えましょう。
まとめ
シングルマザーになると何かと悩みが多く、一人で考え込んだり自分を卑下したりすることもあります。しかし、自分の力で収入を得て子どもを育てるというのは決断力や行動力が必要です。今、実際に頑張っている自分を肯定して、周囲のサポートを上手に得ながら前向きに過ごしてくださいね。