パパ活をしていて、パパからもらったお金に税金がかかるのか気になっている人もいるのではないでしょうか。この記事ではパパ活でかかる税金や、税金を払わなくてすむ方法、払わなかった場合のリスクについて説明します。

1.贈与税とは?

贈与税を簡単に説明すると、受け取る側は特に何もせず、個人からお金などの財産をもらった時にかかる税金の事です。

贈与税は、民法では以下のように定義されています。

「贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾することによって成立する契約である」(民法549条)

引用元:第4章 贈与税の課税価格と税額

パパ活でお金をもらった場合は、パパ側ではなく、パパからもらった女性が税金を支払う必要があります。

2.もらった金額が年間110万円を超えると贈与税はかかる

贈与税の課税対象は以下のように定義されています。

贈与税の課税価格は、その年1月1日から12月31日までの間に贈与により取得した 財産及び贈与により取得したものとみなされる財産の価額の合計額となる。

引用元:第4章 贈与税の課税価格と税額 第3節 贈与税の課税価格と税額の計算

 
また、贈与税の基礎控除額は110万円となっているので、1月1日から12月31日までの1年間にもらった合計金額が110万円を超えると、贈与税の対象になります。

つまり、パパ活でもらったお金も「財産を分けてもらった=贈与」という扱いになり、もらった金額が1年間で110万円を超えると、贈与税を払わなければいけません。

参考:国税庁

もらった金額が合計110万円を超えた場合、下の表のように金額に応じて課税されます。

110万円を差し引いた金額 税率 控除額
200万円以下 10% -
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1000万円以下 40% 125万円
1500万円以下 45% 175万円
3000万円以下 50% 250万円
3000万円超 55% 400万円

基礎控除とは、課税対象額から一律で差し引かれるお金のことです。基礎控除額は収入に関係なく110万円と決まっています。そのため、基礎控除額の範囲内に収まる110万円以内であれば贈与税は課税されません。

所得税の対象となる場合もある

会社員として働いている人が副業としてパパ活をした場合、副業の収入が年間20万円を超えた場合は、確定申告をする必要があります。

・給与所得がある方
・給与の年間収入金額が2,000万円を超える方
・給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の金額が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える方
・給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の金額が源泉徴収の対象となる場合において、
 年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)
 との合計額が20万円を超える方など

引用元:国税庁

20万円以上稼いでいるのに確定申告をしないままでいると、副業をしていることがバレてしまいます。副業がバレないようにするには、確定申告をして、住民税を「普通徴収で納付する」にチェックを入れましょう。普通徴収にチェックを入れると、自分で住民税を払う方法に切り替えることができるため、副業がバレる可能性を低くすることができます。

3. 贈与税を払わなくて済む方法

贈与税を払わなくて済む方法は、

  1. パパからもらうお金を年間110万円以内する
  2. 物でもらう
  3. パパの会社で雇ってもらう

の3パターンあります。それぞれ詳しく解説します。

1.パパからもらうお金を年間110万円以内する

贈与税の対象になるのは、もらった金額が年間110万円を超えた場合です。もらった金額が110万円以内であれば贈与税の対象になりません。月額換算すると、パパ活による月の収入が9万円以内だと課税対象とならずにパパ活をすることができます。

2.物でもらう

法律には、「社会通念上相当と認められるものは贈与税はかからない」という規定があります。社会通念上相当とは、常識的な範囲ということです。

そのため、常識的な範囲内の金額のプレゼントであれば、贈与税はかかりません。ただし、数万円以上するあまりにも高価な物は、たとえプレゼントでも課税対象になる可能性があるので注意しましょう。

3.パパの会社で雇ってもらう

パパが経営者の場合、従業員として雇ってもらった方が良い場合もあります。従業員にしてもらうことで、もらうお金を給料扱いにしてもらいます。そうすることで贈与税はかかりません。代わりに所得税がかかってしまいますが、贈与税に比べると所得税の税率は低いのです。さらに会社が年末調整と納税をしてくれるので、自分で確定申告をする必要がありません。

4.支払いをしなかったら余計にお金がかかったり、刑事罰が課せられることもある

贈与税を払わないでいると、加算税や延滞税を余計に払わなければいけなくなります。納税は国民の義務のひとつです。場合によっては刑事罰に処せられることもあるので、しっかりと税金を納めましょう。

5.贈与税を払わなかったら…

贈与税を払っていない場合、「銀行口座」もしくは「マイナンバー」からバレる可能性があります。それぞれ、どのような形でバレるのかを解説していきます。

銀行口座の取引からバレる

税務署は銀行や証券会社など、色んなところから情報を仕入れています。個人口座に毎月一定のお金が振り込まれていたり、収入から考えて多すぎる預貯金があったりすると、税務署は怪しいと目を付けて忍び寄ってきます。そのため、銀行口座に取引履歴が残っていると贈与税の支払いをしていないことがバレる可能性が高いです。

マイナンバーからバレる

2017年1月から、源泉徴収票にマイナンバーの記載が必要になりました。2018年には、新規開設する口座に、任意でマイナンバーが適用されています。また、2021年にはすべての銀行口座にマイナンバーの適用を義務化するという話もあります。

マイナンバーと銀行口座を紐づけする理由は、国が個人の正確な所得を把握するためです。今はネットバンキングなどで簡単に銀行口座を作ることが可能です。そのため、個人が複数の口座を持っていることも多々見られます。

国が口座を複数持っている人の資産を管理することは非常に難しかったのですが、マイナンバーで銀行口座が全て紐づけされると、「誰がいくら給料をもらったか」の管理を簡単にすることができます。 他からの収入源を隠して生活保護を受給したり、口座を隠して脱税したりすることもできなくなるため、犯罪防止に繋がると言われています。

しかし、長い間預貯金の動きのない「休眠口座」や、10億以上あると言われている銀行口座をどのように把握するのか、といった課題もあるため、義務化されるかどうかはまだ決まっていません。

6.手渡しでもバレる可能性がある

手渡しでお金をもらっていたとしても、パパが会社の経費としてお金を用意している場合があります。その場合、会社に税務調査が入った際に「このお金はどこに行ったのか」と聞かれ、パパ活の情報が出てしまう可能性があります。また、パパの口座からお金の流れを把握することも可能です。

7.まとめ

通常、パパからのお金は「贈与」になるので、もらった金額が年間110万円を超えなければ贈与税を支払う必要はありません。しかし、年間110万円を超えてしまうと確定申告が必要になります。確定申告をしなかった場合は、余計にお金を払わなくてはいけない延滞税を課せられたり、悪質な場合は刑事罰に処せられたりすることもあります。

「税金を払いたくないから」と確定申告をしないと大変なことになるので、パパ活で得たお金が110万円を超えてしまったら素直に贈与税を払うようにしてください。

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