派遣エステマッサージは、「風俗やキャバクラで働くことに抵抗感があり、風俗やキャバクラ以外の仕事で高収入を得たい」といった女の子の願いを叶える理想的なお仕事です。
ただし、一般的なアルバイトほど情報の多い業種ではないため、仕事内容や将来性に疑問を持つ女の子も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、派遣エステマッサージの施術内容や仕事の流れ、給与システムを紹介します。不安や疑問を解消し、理想の働き方を実現するための基礎知識として、参考にしてください。
目次
1.派遣エステマッサージとは?
派遣エステマッサージとは一般的に、男性のお客さんが利用し、女の子が施術を行う出張マッサージを意味します。出張マッサージとは、お客さんの自宅や宿泊先となるホテルに訪問し、施術を行う業種です。
東京や大阪、福岡といった利用者の多い都市部を中心に、無数の人気店が存在します。
派遣エステマッサージや出張マッサージを風俗と混同する女の子は多いものの、全く異なる業種です。ここではそれぞれの違いに関して詳しく解説します。
1-1.派遣エステマッサージは風俗とは別物
派遣エステマッサージや出張マッサージは、性的なサービスの提供や接待行為を行わないため、風俗とは別物のサービスです。
より厳密な表現を行うと、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)上の「無店舗型性風俗特殊営業」に該当しません。
風営法の定める無店舗型性風俗特殊営業とは、以下の行為を行うものです。
一 人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの
二 電話その他の国家公安委員会規則で定める方法による客の依頼を受けて、専ら、前項第五号の政令で定める物品を販売し、又は貸し付ける営業で、当該物品を配達し、又は配達させることにより営むもの
(引用:電子政府の総合窓口e-Gov「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第二条7」)
派遣エステマッサージで以下の行為を行うことは、「異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務」に該当します。
- ・お客さんが性的な意図から行うボディタッチを容認する
- ・お客さんの性的好奇心をあおるために、女の子がボディタッチなどを行う
- ・お客さんの下半身の露出を容認し、ヘルス店のサービス(リップサービスやトップレス、オールヌードによるプレイ)を提供する
違法行為を容認するお店には、厳しい処分が科されます。そのため、「性的サービスを行いません」「当店は日本人セラピストが施術を行う一般エステです」といった内容をホームページに掲載し、注意喚起を行っているお店がほとんどです。
一方、サービス内容ページや店名に「回春」「性感サービス」といった単語を使用するお店は、風俗である可能性が高いと言えます。「ハンドサービス」「ハンドフィニッシュ」といった表現を使用するお店も同様であるため、風俗ではないマッサージ店の求人を探す際には注意しましょう。
2.派遣エステマッサージで多く行われている施術内容
派遣エステマッサージの施術内容は、お店によって異なります。求人選びを行う際には、お客さん向けのホームページや求人募集広告を確認し、希望に応じたお店を選択しましょう。
ここでは、多くのお店で行う施術内容とオプションメニューのサービス内容を解説します。
2-1.ボディケアマッサージ
ボディケアマッサージは、一般的なリラクゼーションサロンで言うところの「もみほぐし」や「ボディケア」に該当します。オイルを使用することなく、指や手の平、腕や肘などによる全身もしくは特定部位のもみほぐしを行うサービスです。
ただし、厳密には派遣エステマッサージの行うボディケアマッサージは、「マッサージ」に該当しません。マッサージは、あん摩マッサージ指圧師の免許保有者だけが行うことのできる施術です。
マッサージともみほぐしやボディケアには、以下のような違いが存在します。
マッサージ | もみほぐしやボディケア |
首や肩、背中の痛みや不快感といった症状に対して、必要な処置を行う施術です。 一般的には「30分コース」といった時間制ではなく、1回の処置に対する料金の請求を行います。 |
癒しの提供や疲労回復を目的としたトリートメントを提供します。 痛みや不快感など、直接的な症状の改善ではなく、心身の負担を軽減するためのサービスです。 |
2-2.オイルマッサージ
オイルマッサージは、アロマオイルを使用し、背中や肩、太股など、対象部位のトリートメントを行うメニューです。ボディケアマッサージと比較して、ソフトな刺激を与えることで、血液やリンパの流れを促します。
一部の派遣エステマッサージは、お客さんの好みに応じたアロマオイルの選択に応じます。以下のようなアロマオイルの中から、任意の種類の選択はが可能です。
心身の疲労回復 | ローズマリー・ラベンダー・ローズなど |
リラックス | ラベンダー・カモミール・オレンジなど |
心身のデトックス | グレープフルーツ・ゼラニウムなど |
2-3.タイ古式マッサージ
タイ古式マッサージは、「2人で行うヨガ」とも言われるトリートメントメニューです。指圧とストレッチの動きを掛け合わせ、自分自身で伸ばすことが困難である深い部分の筋肉をほぐします。
お客さんの腕を掴む・上半身を抱えるといった動きを含むことから、スキンシップによる精神的な満足を与えることも可能です。タイ古式マッサージは、他のマッサージと比較するとロングコースで行うことが多く、1回の接客に対する報酬が高い点も魅力と言えます。
2-4.その他のオプション
一部の出張エステマッサージでは、多彩なオプションメニューを用意し、お客さんの需要に対応しています。オプションメニューの具体例は、以下の通りです。
ヘッドスパ | 頭皮の凝りをもみほぐし、緊張を和らげます。パソコン作業や長時間のスマホ利用による目の疲れの緩和を図ります。 |
リフレクソロジー(足裏) | 「第二の心臓」とも言われる足裏の反射区を刺激し、心身のストレス軽減や血行促進を図ります。 |
ハンドリフレ | 手の反射区を刺激し、老博物の排出や自然治癒力の回復を図ります。 |
3.派遣エステマッサージの仕事の流れ
派遣エステマッサージの具体的な流れや内容は、お店によって様々です。施術の終了後に料金を受け取るお店もあれば、ネット決済システムを導入しているお店も存在します。
施術前にカウンセリングを行う・施術後に飲み物の提供を行うなど、独自のサービスを提供するお店も存在するため、面接や体験入店で確認しましょう。
ここでは、一般的な仕事の流れについて解説します。
3-1.①お客さんから依頼が入ると現地まで送ってもらう
まず、受付を担当した内勤スタッフが、女の子に連絡します。予約時間や出張料、ネット指名料を含む総額料金、場所、施術内容など基本的な情報の伝言を受け、身支度を整えることとなります。
女の子だけでお客さんの元に赴くお店は少なく、ドライバーやスタッフに送迎してもらうことが一般的です。自宅や待機場所の近くで送迎車に乗り込み、現地へ向かうこととなります。
やむを得ない事情から到着が遅れる場合は、内勤スタッフが連絡を行います。女の子からお客さんに連絡を行う必要はないため、個人情報の心配は不要です。
3-2.②到着後お客さんに対しエステ・マッサージの施術を開始
現地に到着しお客さんと簡単な挨拶を交わした後に、部屋の準備を行います。準備内容はお店によってマニュアルが異なるものの、ベッドやソファの上にタオルを敷く・ヒーリングミュージックを流すなどといった業務が基本です。
準備が整い次第、実際の施術を開始します。施術中に次のことを意識すると、お客さんの満足度を高めることが可能です。
- ・ツボや部位ごとに力加減の確認を行うこと
- ・適度な会話を行い、精神的な癒しを提供すること
- ・お客さんの身体から手を離さず、スキンシップを図ること
お客さんにとっては、何気ない会話や女の子の気遣いもサービスの一貫です。事務的に対応を行うことは避け、心を込めたサービスを提供しましょう。
3-3.③終了すれば送迎担当に送ってもらい帰社または帰宅
終了後は速やかに部屋の片付けを行い、お客さんにお礼を伝えてからドライバーやスタッフと合流します。
次の仕事が続く場合は、内容の詳細を聞き、お客さんの自宅やホテルへ向かいます。次の仕事まで時間が空く場合は、自宅や待機場所に戻り、休憩をとることが可能です。
全ての仕事を終えたタイミングで、給料の清算を行います。当日の給料を受け取り、1日の仕事は終了です。
4.派遣エステマッサージの給与システム
派遣エステマッサージの給与システムは、完全歩合制であることが一般的です。完全歩合制とは、受け持った接客時間やコース内容に応じた給与を受け取るシステムを意味します。
完全歩合制の職場で働くメリットは、以下の2点です。
- ・1日4時間など、短時間の勤務が可能である
- ・固定シフトではなく、自由シフトの勤務が可能である
完全歩合制であるからこそ、派遣エステマッサージは、副業やアルバイトを希望する女の子の働きやすい環境です。
ここでは、女の子の給与に関し、より詳しい内容を紹介します。
4-1.派遣エステマッサージで働いた場合の平均給与
1回の接客に対する平均給与は、お客さんの支払う料金・歩合率から計算を行います。歩合率とは、お客さんの支払う料金の内、給与として還元を受ける割合です。
派遣エステマッサージの歩合率は、50%程度が相場とされています。料金の相場に歩合率の相場50%を掛け算し、女の子の平均給与を求めた内容が以下の表です。
施術時間/60分〜70分
お客さんの支払う料金 | 女の子の平均給与 |
8,000円~12,000円 | 4,000円〜6,000円 |
施術時間/90分~100分
お客さんの支払う料金 | 女の子の平均給与 |
12,000円~16,000円 | 6,000円〜8,000円 |
施術時間/120分~130分
お客さんの支払う料金 | 女の子の平均給与 |
17,000円~22,000円 | 8,500円〜11,000円 |
日給や月給は、勤務時間の長さや出勤日数、指名本数や指名料に左右されます。また、勤務時間帯によって集客力が変動するため、平均的な数値を求めることは困難です。
あくまでも参考程度であるものの、週3日・夕方以降に8時間勤務を行う方の場合、平均日収で3万~4万円程度が見込まれます。月収では、36万~48万円程度を得ることが可能です。
◎一日の収入例
勤務時間: | 16時出勤・最終受付24時 |
給与: | (60分6,000円×1本)+(90分8,000円×2本)+(120分11,000円×1本)=33,000円 |
一部の派遣エステマッサージは、完全歩合制と異なるシステムを採用し、給与の保証を行っています。たとえば、完全時給制を採用するお店が一例です。この場合の基本時給は1,000円~2,000円程度が相場と言えます。
5.派遣エステマッサージに関するQ&A
派遣エステマッサージは、未経験の女の子が挑戦しやすく、高収入を得ることが可能な業種です。ただし、日常生活で馴染みの薄い業種であることから、応募を決めかねている女の子もいることでしょう。
最後に、未経験の女の子のよくある質問と、その回答を紹介します。
5-1.マッサージの資格や経験などはないのですが働けますか?
資格を持つ女の子や経験者は、即戦力として働くことが可能であるため、多くのお店が歓迎します。ただし、未経験から入店し、活躍する女の子も少なからず存在し、大きな問題ではありません。
働くために必要な技能は、専属講師による研修やマニュアルを通じて、身につけることが可能です。入店時の研修はお店主体で行うため、女の子に費用の負担は生じません。
また、派遣エステマッサージは、おもてなしの心や気遣いが重要である業界です。接客スキルによって技術力をカバーし、活躍する女の子も存在します。
5-2.子育て中なのですが応募しても大丈夫でしょうか?
派遣エステマッサージでは、好きな時間に出勤し働くことが可能です。シフトの自由度が高いため、家庭と仕事の両立に適した業種と言えるでしょう。
数あるお店の中には、以下のようなサポート制度を用意し、子育て中の女の子を歓迎するお店も存在します。
- ・提携託児所の紹介を行う
- ・託児所費用の一部費用負担を行う
- ・在職証明書など、保育園の手続きに必要な書類の発行に対応する
全てのお店に同一のサポート制度が存在するわけではないため、事前の確認が必要です。問い合わせを行う際に、サポート制度の詳細を聞き、働きやすい環境の派遣エステマッサージを選択しましょう。
5-3.派遣エステマッサージの仕事に将来性はあるのでしょうか?
リラクゼーション業界は、市場規模の拡大が目覚ましく、将来性が期待されている業界です。施術者として勤務する傍らで資格取得や技能習得に励み、独立開業を行う女の子も少なくありません。
独立開業のキャリア以外に以下のような道を選択し、継続的な収入を得ることも可能です。
- ・派遣エステマッサージの新人研修講師として、人材育成に貢献する
- ・派遣エステマッサージの内勤スタッフとして、店舗運営のサポートを行う
これらの支援を受けるためには、充実したサポート体制の存在する派遣エステマッサージに入店し、信頼関係を構築することが大切です。5年後や10年後の働き方を見据えた求人選びを行い、安定的なキャリアを構築しましょう。
まとめ
派遣エステマッサージは風俗とは別物であり、お客さんを癒すというサービスに魅力を感じる女の子にとって、大きなやりがいのあるお仕事です。一般的なアルバイトと比較し、高い給与を受け取り、効率的に稼ぐことが可能な業種でもあります。
基礎知識を理解してもなお、派遣エステマッサージで働くことに不安を感じる女の子は、体験入店制度を用意するお店に問い合わせを行い、実際のお仕事を体験しましょう。
自分自身の殻を破るためにも新しい挑戦に怯えることなく、高収入の実現に向けた最初の一歩を踏み出してはいかがでしょうか。