たった一人で子どもを育てなければならないのに、「待機児童」として保育園に入園できず、働けないことから不安な思いで過ごすシングルマザーは少なくはありません。
「シングルマザー」であることを配慮して入園してほしいと懇願しても入れない。働いて生活を安定したくても、子どもを預けなければ働きに行くことは難しいですよね。
そんな悩めるシングルマザーのために、待機児童を解消する方法をご紹介します。保育園以外にも、子どもを見てもらえるサービスがあることをご存じでしたか？
さらに、保育園以外のサービスを利用するにあたってのメリット・デメリットもご紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
目次
シングルマザーなのに保育園入園が難しい問題
シングルマザーとして、子どもを育てるためには安定した就業環境が必要です。そのためには、就業時間に子どもを保育園に預けなくてはなりません。
しかし、「保育園に入れない」といった“待機児童問題”が、シングルマザーの生活を困窮させています。
では、シングルマザーが待機児童問題に直面した時、どのような問題が生じてしまうのでしょうか。
待機児童の現状と、保育園の入園状況
待機児童問題は、特に都市部において深刻な問題となっています。統計では、特に関東や全国の人口が集中する都道府県に多く見られ、47都道府県のうち、待機児童が解消されている都道府県はたったの2カ所です。
平成31年4月より「子育て安心プラン」として、保育所の受け皿を確保する動きもありますが、今後すべての都道府県の待機児童問題が解決するかというと判断がつきません。こうした問題が、一人で子どもを育てていかなければならないシングルマザーを苦しめてしまっているのです。
参考サイト：
平成30年10月時点の保育所等の待機児童数の状況について
参考サイト：
保育所等関連状況取りまとめ（平成31年4月1日）及び「子育て安心プラン」集計結果を公表
働くことが難しい問題
シングルマザーが子どもを保育園に預けられなくなったときに、最も抱える問題が「働くことが難しいこと」です。保育園の入園が難しい、復職だったり就業だったりと、外で働くことが難しくなります。
仮に保育園先が見つからないと、そのまま就業が困難と判断され、離職という選択や無収入の状況が続き、経済面で困窮する可能性が高くなるのです。
保育園以外に預かってもらう場所がわからない
待機児童の問題に直面した際、「これで働けなくなってしまう…」と、その場で選択肢がなくなってしまうとあきらめる人が続出します。その理由は、「保育園以外の保育環境が整備されている場所がわからない」という理由があるようです。
もちろん、公的な保育園の入園手続きをして入園が決定されれば、それ以上の結果はないでしょう。
しかし、入園が難しい場合に対しての、次の方法や手段というものが情報として不明確であることも待機児童が改善されない理由として挙げられます。
保育園以外の保育先を選ぶ手段はさまざまで、それらのサービスが周知されていないことから待機児童は一向に解決の道をたどることは難しいと感じます。こうした情報公開に関しても、シングルマザーとして働く女性への補助などもあることも知らない人が多く、一人で将来への不安を抱え込んでしまうようです。
保育園以外で預かってもらう方法とは
では、シングルマザーとして復職・就業をしたくても、保育園の入園が難しい場合は、どのような方法で解決するべきなのでしょうか。まず考えてほしいのが「保育園以外に預けられる場所があるかどうか」ということです。
また、子どもの生活の面倒を見てくれるサービスがあれば、働きに出ることが十分可能になりますよね。ここからは、保育園に入園できなかったシングルマザーにおすすめしたい待機児童問題解消のための方法をご紹介します。
認可外保育園・一時保育の利用
まず初めに調べてほしいのが、「認可外保育園」や、「一時保育が利用できる保育園」を探すことです。「認可外保育園」は、お住まいの自治体が認可として扱っていない保育所で、主に民間企業が運営しています。入園が難しい場合には、すぐに近くの認可外保育園を探して、在園時の空きがあるかどうかを確認してみましょう。
また、短期間の間でも一時的に保育利用ができるサービスが「一時保育」の利用です。一時保育は、認可保育園も実施しているサービスで、短期間の間に子どもを預けてもらえるシステムになっています。短期間だけの利用でその場をしのぐ方法としておすすめです。
シッターの派遣
認可外保育園など、施設の空きが全く見つからない場合には「シッター」の利用を検討してみましょう。待機児童として登録をしても、いつになったら空きが開くのかわからないという状況で、今後就業するプランも組み立てることが難しいでしょう。
そのことから、次に保育園を入園する手続きをしている間、自宅に派遣される「シッター」を利用して、子どもの保育を受けるサービスを積極的に利用していくことをおすすめします。自宅に直接来てくれるので、子どもにも慣れた環境の中生活を見守ってもらえる安心感がありますよね。
シルバー人材センターを活用する
シッターの利用と比較して検討してほしいサービスとしておすすめなのが「シルバー人材センター」を利用することです。高齢者のシルバー人材センター登録者が派遣され、子どもの面倒を見てくれます。
人生の先輩が見てくれる安心感から、子育て世代のママには人気です。公的サービスで非営利のため、低価格で利用できるので経済的負担も少なくて安心して利用できます。
保育園以外のサービスを利用するメリット
待機児童問題を解決するために、保育園以外のサービスを利用することで解決する糸口が見えてきますね。しかし、実際にサービスを利用してみてわかる“メリット”や“デメリット”があり、実際に使ってみないとわからないことも多いでしょう。
そこで、シングルマザーが保育園以外のサービスを利用したときに感じた“メリット”からご紹介していきます。
復職・就業ができる
保育園以外のサービスを利用することで、復職・就業の問題が解決できることが最大のメリットでしょう。待機児童登録をするだけでは、いつまでたっても仕事ができません。保育園以外のサービスを利用して、仕事に就くことで安定した生活を取り戻せますね。
保育サービスが充実している場所が多い
認可外保育園やシッターなど、民間企業が運営している施設の中では、保育内容に特別なサービスを持っている場所が多いです。
そのため、利用者である子どもの保護者が求めているサービス以上の保育を受けさせることができます。短期間でも、充実した保育を受けることで、子どもの成長へ刺激を受けやすく、ママ以外の大人からさまざまなことを教えてもらえる良い環境で預けることが可能となります。
保育園入園までの猶予を設けることができる
短期間で利用を検討し、次年度の保育園入園を目指すシングルマザーにとっては、それまでの猶予期間で働けるメリットが生じます。本来なら入園を待機している間は、子どもの面倒を見る大人がいない状況で就業が困難な状況です。
しかし、保育園以外のサービスを利用することによって、短期間の間に子どもを預けることができ、そこから次のステップに踏み込める手続きをする余裕を持つことができます。
保育園以外のサービスを利用するデメリット
では、反対に保育園以外のサービスを利用する上で、シングルマザーが感じる“デメリット”とはどのような理由が挙げられるのでしょうか。
保育費用が高い
認可保育園とは違い、公的補助を全面的に受けられないため、保育料が高くつきます。せっかく働きに出ても、保育料が家計の圧迫になってしまい、かえってサービスを利用するかどうかを悩んでしまう人も多いようです。
サービスを利用する上では、こうした価格面の問題は入園する前にチェックしておく必要があります。
転園することに子どもに負担をかけさせる不安が生じる
短期間の利用を続けることで、子どもに慣れない環境で保育を続けさせることを強いらなければなりません。特に人見知りが強い子どもにとっては、新しい環境がどんどん変わっていくことでストレスを抱えることもあります。たった一人で育てていくためには致し方ないことですが、サービスを利用する上では避けて通るのは難しいでしょう。
保育環境に慣れない場所がある
また、預けている保育サービスの施設環境や、スタッフとの相性が子どもまたは親であるシングルマザーと合わないことがあります。特に子どもが、“苦手”だと感じてしまう保育環境やスタッフがいる場合には、保育時間を楽しいと思うことが難しいようです。
せっかく保育先を見つけても、子どもが楽しめない場所では親として不安を抱くことは間違いありません。
しかし、せっかく預けた場所を転園することも難しいことから、シングルマザーとしての苦悩や問題として抱える人が多いようです。
待機児童で困っても保育をお願いする手段はあります
「たった一人で育てていかなければ…」と、子育てに真剣に向き合うシングルマザーの人が、もし待機児童で困ってしまっても、保育園以外に保育を受けられるサービスを利用することがおすすめです。
入園できなかったからといって、仕事に出れないと頭を抱えたら、他のサービスを探して、利用することで解消されます。たった一人の親として、子どもと一緒に生活を送るためにも、子どもを預けられるサービスの選択肢があることを念頭に入れて、無理のない保育を受けてください。
これからのシングルマザーの待機児童問題が解決してくれるよう、願うばかりです。
